■ヘタフェはエルチェに3-1で勝利 新天地デビューを飾った久保は2ゴールに絡む活躍

 ヘタフェに加入した日本代表MF久保建英は現地時間11日、リーガ・エスパニョーラ第18節エルチェ戦に途中出場し、2ゴールに絡む活躍を披露した。新天地で鮮烈なデビューを飾り、3-1の逆転勝利に貢献したなか、海外記者は「なぜエメリが彼の起用を望まなかったのか…私には理解できない」とビジャレアルのウナイ・エメリ監督に矛先を向けている。

 久保は昨夏にレアル・マドリードからビジャレアルに期限付き移籍。しかし、思うように出場機会を得ることができず、今月8日にレンタル打ち切りの発表と同時にヘタフェへの期限付き移籍が決定していた。チームに合流したものの、マドリードが記録的な大雪に見舞われたため一度もトレーニングができないまま今節の遠征に帯同していた。

 そして1-1で迎えた後半19分、久保に出番が回ってきた。右サイドに投入されると同24分、果敢なドリブルからペナルティーエリアに侵入し、シュートコースを見出して左足を振り抜く。強烈なシュートは相手GKに弾かれたものの、FWハイメ・マタが押し込んで勝ち越しゴールを奪った。

 さらに同39分、久保がゴール前にクロスを供給すると、走り込んだFWアンヘル・ロドリゲスが倒されてPKを獲得。これをアンヘルが自ら決めて3-1とリードを広げ、そのまま逆転勝利を手にした。久保は途中出場のデビュー戦で、いきなり2ゴールに絡むインパクトを残してみせた。

 そうしたなか、衛星放送「FOXスポーツ」スペイン版を担当するラウール・オルティス記者は、公式ツイッターで「タケ・クボはヘタフェのデビュー戦で決定的な存在だった。なぜエメリが彼の起用を望まなかったのか…私には理解できない」と投稿し、ビジャレアルでの不遇に疑問を投げていた。

 昨夏、久保には数多くのチームからオファーが届いていたなか、エメリ監督が獲得を熱望したことでビジャレアル移籍が実現したものの、加入当初から久保の起用に消極的な姿勢を見せており、半年経過しても状況が改善しなかったため、レンタル打ち切りに至っていた。ビジャレアルが現在好調を維持しているとはいえ、与えられていたチャンスの少なさに海外記者も疑問を感じていたようだ。(Football ZONE web編集部)

Football ZONE web 2021年1月13日 6時50分