第99回全国高校サッカー選手権大会は山梨学院が11年ぶりの優勝で幕を閉じたが、その優勝の喜び以上にサッカー界を賑わせたのが「ロングスロー論争」。

ロングスローについて賛否両論出ており、ご意見番・セルジオ越後もそのロングスロー論争に辛口コメントで物申した!

セルジオ越後コメント

Q.全国高校サッカー選手権大会でロングスローからの得点が多かった。青森山田高校(青森県)は決勝まで15得点中7得点がロングスローからと話題になっているが、どう思っていますか?

ロングスローは一つの武器ですね。投げられる選手がいれば使えるし、結果を出していたらいいと思います。ただ、大人のプロの世界でロングスローが武器となって攻撃の起点になったようなニュースは世界中どこにもないんです。

古い話では国見高校(長崎県)もロングスローで結果を出していました。特に高校サッカーには多いですね。ただ、高校サッカーでロングスローをやって、Jリーガーになってロングスローが続かなければ意味がないと思います。最終的に結果の出るか出ないかは、ゴール前で受ける人の質やレベルが高いか低いかだと思いますけどね。

(準優勝の)青森山田は優勝候補NO.1と言われただけ、良い選手がゴール前にいます。だからそこは足で蹴っても手で投げても確率は高いんです。

Q.なぜ上のレベル(プロの世界)ではロングスローが使われないんですか?

高校サッカーでは、ゴール前で混戦になってこぼれ球をポンと押し込んで得点したとかね、全部が直接ヘディングだけで決まっている訳ではないんです。上のレベルになると、センターバックやゴールキーパーのレベルもそれなりに高くなるからそう簡単に成功しないんだと思います。もし成功していたら、Jリーグで話題になっているはずですね。

Q.賛否両論ある中で、セルジオさんは高校サッカーでは良いけれどその後の日本サッカーとしては否定的という考えですか?

長い目で見て、今ロングスローで話題になっている選手が、大学であれJリーグであれ次の世代、最終的にプロになってそれができるかどうかが大事だと思います。Jリーグのどこかに入って、ロングスローでアシストを稼げる選手が出てこればいいが、今までは僕の記憶では出てきていない。どのレベルでも通じるというものであればいいんですけどね。

昔、ブラジルのパルメイラスというチームにサントスという選手がいて、彼はロングスローを投げましたね。それが彼のトレードマークになってロングスローワーになりました。それでもそんなに得点に結び付いた本数はないんですね。

あとは、投げる時に足を上げていないかラインを踏んでいないかなど、審判がそこまで見ているかという心配がありますよね。サッカーには両足を地面に着いて投げるというルールがありますからね。足を地面に着かずに投げたら、それは距離はのびますよ。その内、スローインのVAR(ビデオ判定)が必要になってくるんじゃないかな。笑

ロングスローが話題になっていて、そこで成功しているのであればやるべきですけれど、将来的に続かなかったら、日本のサッカーレベルの向上、日本代表が世界で羽ばたくためにはどうなのかな?と思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/637b6fe9cdb7bce64d0291f49cd494ccf33272b8
1/13(水) 19:02配信