1/5(火) 18:46配信
週刊SPA!
千原ジュニア
『鬼滅の刃』が社会現象になるなど、コロナ禍に苦しみながらも盛り上がりを見せた昨年の映画界。
映画の楽しみ方は近年多様化しているが、芸人・千原ジュニアも映画鑑賞の際には独自のこだわりを持つ男のひとりだ。本記事では12月18日に発売された千原ジュニアによる辞書風エッセイ『大J林』から彼独特のこだわりを持つようになった経緯を紹介する。
TOHOシフト
【とうほうしふと】映画鑑賞時、あらゆるストレスを遠ざける鉄壁の布陣
後輩と映画に行く際でも、チケットは僕がネットで予約して取ります。
というのも後輩にやってもらうと、普通に横並びで3席取ったりするからです。なぜおっさん同士が並んで観なければいけないのか?
真ん中に挟まれたおっさんなんて、もう地獄です。
そこで僕が考えた布陣があります。3人で行く場合、まず僕は通路側。そして後ろにひとり、僕の横をひとつ空けてもうひとり。これなら後ろから座席を蹴られることもないですから、ノーキッキン。
横は僕と後輩の間の席がひとつ空いてますが、そこをピンポイントで取ってくる人はまずいません。ですからノートーキンで映画に集中できる。
これこそが鉄壁の【TOHOシフト】なのです。
先日、後輩ふたりと映画に行くと、僕の席に女性が座っていました。
間違ってるのは別にいいのですが、その女性は袋のポテチを食べていて、量もだいぶ後半にさしかかっていました。
……あのさ、まだ予告前だというのに、何時から来て間違った席でポテチ食べとんねん! と思いながら間違いを指摘して替わっていただき、我々はTOHOシフトを組みました。
しかし映画が始まり20分ほどたったころ、おばはんが入ってきたんです。暗い館内、自分の席がどこかわからない様子で、僕の前を2回くらい行ったり来たり。そのため何度か字幕が見えませんでした。
完璧だと思えたTOHOシフトが、こんなおばはんに崩されるとは。
しかも20分も遅れてくるなんて、「この映画は3回目だけど、どうしても確認したいところが後半にある」と考えられなくもないですが、それだけの熱量が映画にあるなら最初から来ているはずです。その上よく見ると、手にはポップコーンとコーラが。遅れてきたのに食べ物は買っている。もうわけがわかりません。もう“暗いところでポップコーンをコーラで流し込みたい人”だとしか思えなくなってきました。
このおばはん、絶対に家のカーテンの長さ、合っていないはずです。DVDはトレイから出しっ放しで、小さいお皿の上に大きいお皿を載せているはずです。
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20210105-01723747-sspa-000-1-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f2d12e2d3fc6b86272f71b7f3e6fcf228c7094f
>>2続く