文春オンライン2020.12.29
https://bunshun.jp/articles/-/42617

いよいよ年の瀬を迎え、「第71回NHK紅白歌合戦」が放送される大晦日が近付いてきました。活動休止前の最後のテレビ出演となる嵐のパフォーマンスに注目が集まるほか、今年ブレイクした瑛人、YOASOBIら初出場組の活躍も期待されています。

しかし“国民的音楽番組”だけに、出場歌手の選考をめぐって「なぜあの歌手が出場するのに、あの歌手は落選なのか?」という疑問を始め、さまざまな声が聞こえてきます。

今年の選考では、紅白の常連だったAKBグループが軒並み落選したことは議論の的になりました。過去14回出場のaiko、11回出場のいきものがかり、3年連続出場の三浦大知らも落選しています。一方で、今年ジャニーズ事務所からデビューしたばかりのSixTONESとSnow Man(その後、メンバーの新型コロナ感染により出場辞退)、デビュー前のガールズユニット、NiziUが初出場を決めています。

そこで「文春オンライン」では、今年の紅白歌合戦について、2つの読者アンケートを実施しました。

1つ目は「紅白歌合戦の歌手選考に納得ですか?」と題して歌手選考に納得できるかを尋ねた内容、2つ目は、紅白で「本当に聴きたい歌手」を挙げてもらう内容です。

「今年の活躍/世論の支持/番組の企画・演出」がNHKの選考基準
本稿では「紅白歌合戦の出場者に納得していますか」を尋ねたアンケートの結果を発表していきます。11月17日から19日間の募集期間には12歳から89歳まで、幅広い年齢層から765票(男性61%、女性38%)が集まりました。

NHKは紅白歌合戦の歌手選考について「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」という3点を中心に、総合的に判断したと発表しています。その選考基準をクリアしているかも含め、下記の3つから選択し、その理由も回答してもらいました。

A・納得がいく歌手選考 B・納得がいかない歌手選考 C・どちらともいえない

「歌手選考に納得できない」が過半数超える
アンケートの集計結果は、「A・納得がいく歌手選考」が105票(13.7%)、「B・納得がいかない歌手選考」が450票(58.8%)、「C・どちらともいえない」が210票(27.4%)という結果となりました。

紅白の歌手選考には、読者の過半数以上が「納得できない」と答え、その数は「納得できる」の4倍にも達しました。

「事務所の偏り」に厳しい意見
一方、歌手選考に「納得いかない」と感じた読者は、どの点に納得できなかったのでしょうか。コメントを読むと、今年ヒットした歌手が選ばれていない点に加え、特定の芸能事務所やレコード会社からの出場が多く、偏りがあると感じる読者が多かったようです。「miletがどこで活躍したのか教えてもらいたい」(55・男)

「デビュー前に出場決定」はアリか?
さらに読者から疑問の声が多く寄せられたのが、NHKが11月16日の出場歌手の発表時点で、正式にデビューしていないグループが選ばれた点です。

NiziUは、6月に配信限定リリースされたプレデビュー曲『Make you happy』がオリコンにおける“女性アーティスト初”のデジタルランキング3部門同時1位を記録するなど活躍していますが、正式にデビュー曲を発売したのは12月2日。

櫻坂46も、2015年に欅坂46として結成されたもののメンバーの卒業や脱退が相次ぎ、2020年10月14日に改名。櫻坂46としての1stシングル『Nobody's fault』の発売は12月9日。こちらも出場歌手の発表段階ではデビュー前。その点、過去に多くのヒット曲があるAKBグループのファンからは「坂道多過ぎ。3つも出すならひとつ減らしてAKBを出して欲しい」(54・男)という指摘もありました。

「Snow Man、SixTONESは時期尚早」
7グループの出場を決めたジャニーズファンからは、出場グループをめぐって議論がありました。今年デビューしたばかりのSixTONESとSnow Manが初出場と発表されたことに、先輩のV6、Sexy Zoneなどのファンから疑問の声が挙がりました。

(長文の為一部削除)