12/17(木) 21:01
週刊女性PRIME

市川海老蔵『鬼滅の刃』よりも「團菊祭」尾上菊之助に“ダブル襲名”ラブコール
市川海老蔵と尾上菊之助
「京都・東山区の南座で『鬼滅の刃×京都南座 歌舞伎ノ舘』という企画展が開催されています。展示にとどまらず、『鬼滅の刃』が歌舞伎化されるというウワサもあります。市川海老蔵さんはこのコラボ案に関して、“具体的にやれることになれば、私のような年齢の人間は若者を応援する立場”と、あまり乗り気ではなさそうでした」(スポーツ紙記者)


 映画『鬼滅の刃』は12月6日までに興行収入約288億円を記録。現在、苦境に立たされている歌舞伎界としては、この勢いを借りたいに違いない。

「新型コロナウイルスの影響で、3月から東京の歌舞伎座は公演を中止。8月1日にようやく公演を再開しましたが、感染予防のために席を間引いています。歌舞伎座は約2000人が観劇できますが、今は約820席限定です。“待ってました!”などと声をかける“大向う”も、飛沫が飛ぶので禁止になりました」(歌舞伎座スタッフ)
コロナで親子襲名が延期になった

 本来ならば、今年は大イベントが行われる予定だった。

「昨年1月14日に海老蔵さんの十三代目市川團十郎白猿の襲名と、長男の勸玄くんの八代目市川新之助襲名が発表されました。春には襲名披露公演が行われることになっていましたが、コロナで延期になっているんです」(梨園関係者)

 歌舞伎界にとって襲名延期は大きな打撃だ。

「市川家は歌舞伎界で最も権威のある流派。中でも團十郎は“宗家”と呼ばれる大名跡です。現在の歌舞伎の型を創始したのは初代・市川團十郎と言われていますからね。その名跡を継ぐ公演ですから、文化的にも興行的にも特別な意味を持っています」(市川家に近い人)

 だからこそ、海老蔵は停滞する歌舞伎界に焦りを感じている。

「マンガイベントの『東京コミコン2020』ではアンバサダーを務め、若い人に歌舞伎の魅力をアピール。ユーチューブで家族の動画を配信したりして、新しい試みにも積極的です」(芸能プロ関係者)
 雑誌『プレジデント』のインタビューでは、自らの責任について語っていた。

《周りの人間たちをいかにして生活できる水準に戻すかということを、第一に考えなくちゃいけない》

 歌舞伎界を背負って立つ海老蔵には、この危機を乗り切る秘策があるのだろうか。

「まずは歌舞伎ファンが待ち望んでいる團十郎の襲名披露を成功させることですね。そうすれば、次の大イベントとして“團菊祭”に注目が集まると思います。海老蔵さんも“鬼滅より團菊祭を”と期待を寄せているようです」(前出・スポーツ紙記者)

 團菊祭とは、どういったお祭りなのか。

「團は團十郎、菊は菊五郎を意味します。明治時代に絶大な人気を誇り、近代歌舞伎の確立に貢献したのが九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎。2人の功績を称え、昭和11年から歌舞伎座の五月大歌舞伎が“團菊祭”と呼ばれています。2013年2月に團十郎さんが亡くなったため、そこからは團十郎不在で公演しています」(前出・梨園関係者)

 尾上家は市川家に次ぐ歌舞伎の名門だ。

「現在の当主は七代目尾上菊五郎。江戸気風を漂わせるさっそうとした立役(成年男子)から、端正で上品な女形まで幅広く演じる名優です。奥さんは女優の富司純子さん。長男は歌舞伎役者の尾上菊之助さん、長女は女優の寺島しのぶさんと芸能一家です」(前出・芸能プロ関係者)

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https://news.yahoo.co.jp/articles/ff4ef114e2fa5f7e76ad3a33d809e96d88fc2305
>>2続く