12/14(月) 6:00
スポーツ報知

阿部詩、涙 お兄ちゃんおめでとう!「2人で優勝します」
阿部詩
◆柔道男子66キロ級 東京五輪代表決定戦(13日、東京文京区・講道館)

 日本柔道史上初となるワンマッチによる代表決定戦が行われ、2017、18年世界王者の阿部一二三(23)=パーク24=が、19年世界王者の丸山城志郎(27)=ミキハウス=に競り勝ち、初の五輪切符をもぎ取った。ゴールデンスコア方式の延長で24分の死闘の末に大内刈りで技ありを奪い優勢勝ちした。両者はこれが8度目の対戦で、対戦成績は4勝4敗。女子52キロ級世界女王の妹・詩(20)=日体大=との日本史上初の兄妹代表を決め、初の兄妹金メダル獲得も視界にとらえた。

 世界選手権連覇中で女子52キロ級ですでに東京五輪代表を決めていた阿部詩は、会場で兄の勝利を見届けた。パーク24の吉田秀彦監督によると「詩は泣き崩れていた」という。自身のSNSには「おめでとう。尊敬します。もっと上を目指し2人で優勝します。全身震えてました あの闘いを見れたことに感謝します!」と投稿し、試合後も興奮冷めやらぬ様子だった。

 2月に代表に選出されて以降も、兄のことを聞かれる機会は多かった。その度に「お兄ちゃんを信じて待つだけ。お兄ちゃんなら決めてくれる」と繰り返してきた。2人で一番の目標としてきた舞台が東京五輪。昨年4月に同じ日体大に進学後、稽古をともにする機会が増え、柔道家としての兄の偉大さを再認識した。東京五輪では男子66キロ級と同じ7月25日に試合が行われる。誰よりも尊敬する兄と共に頂点を目指す。(高木 恵)

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