11/30(月) 8:40配信
オリコン

高知東生 (C)oricon ME inc.

 想いを赤裸々に紡ぐ高知東生のTwitterが反響を呼んでいる。2016年に覚醒剤と大麻所持の容疑で逮捕され、懲役2年執行猶予4年の判決を。そして今年9月、ついにその執行猶予が満了となった。その間、高知は薬物逮捕の報道や、芸能人の自死についてまっすぐな想いをツイート。自叙伝『生き直す』(青志社)では自身が任侠の大物親分の息子であったこと、母が愛人だったこと、その母が17歳の時に自死したことなども明かしている。逮捕後2年間は「俺なんか死んだ方がよいのではないか」と考えていたという高知。そんな彼が「人生の方位磁石が壊れたら直せば良いだけ」と思えるようになった理由は? 高知東生の現在地に迫った。

【撮り下ろし写真】キラキラ光る川の水面を眺める高知東生

■誰かの赤裸々な告白に、自らも救われている

 自身を「薬物依存症だった」と高知。2019年、依存症の当事者が体験を語り合い回復支援を行う「自助グループ」に出会って以来、依存症の啓発や予防教育のイベントなどで講演活動を行っている。そしてTwitterでは弱さや過去をさらけ出し、それに共感するユーザーが多くの反応を。執行猶予が明けた9月30日のツイートでは「高知東生を許せないと思われる方がいて当然です。その方々に許して下さいとは申しません。皆さまの想いを胸に抱き、生き直しを図り、今後も自分にできる限りの埋め合わせを続けて参ります」ともコメント。4.1万件の「いいね」が寄せられ、高知のSNSでの発信は注目を集め続けている。

――ご自身の経験を交えて語るツイートが大きな話題となっています。この反響をどう思いますか?

「驚いています。僕自身は本当に素直に、自分が日々過ごしていくなかで思った内面を率直にコメントしているだけで。だけど、生きづらさを感じた人とか、機能不全家族であった僕のように親との関係で苦しんでいる人とかが、どんどん僕のTwitter内の話題に入って、自身の想いをさらけ出してくれるようになりました。その方々も『誰にも言えなかったことをここで話すことができてすごくうれしいです』と。いや逆ですよ。僕のほうがうれしく思っているんです」

――高知さんご自身も、その方々の赤裸々な告白に「救われている」と?

「そうです。その文章を見て僕も共感し、何か感じることもある。例えば僕も自死遺族なので、芸能界での自死報道などが出ると、辛さがフラッシュバックします。そういう時、僕なんかは『余計な声をかけず放っておいてくれよ』とか『今は苦しいから本格的にSOSを出すまで待ってよ』とか思ってしまうんです」

――でも報道は過熱していく…。

「ええ。悲しさは見守ってくれているだけでありがたいと思うんです。自死報道が過剰になった時、そういったコメントも寄せました。するとフォロワーさんたちから『実は僕も自死遺族で…』との告白が。抱えた思いをさらけ出し、その結果、僕ひとりじゃない、私ひとりじゃないと思えると、人は楽になっていく。最近そんな“場”に僕のアカウントがなれているようで、うれしいですね」

■Twitterを始めたきっかけは、憶測記事への反撃

――そもそもTwitterを始められたきっかけは?

「事件後、僕は世間から隠れるように過ごしていました。僕は本当に謹慎していたんですが、どこからの情報なのか、僕が夜な夜なお姉さんのいるお店で飲み歩いているとの報道が…」

――それは憶測記事だったんですか?

「はい。だって、そんなわけがない。僕は本当に反省していたし、逆に外に出るのが怖かったから。当時の僕はマスコミや他人から言われる言葉に恐怖を感じていた。反省しているのをどうしたら分かってもらえるのか、その答えがなく苦しんでもいた。数少ない僕を支えてくれていた仲間からも『なにやってんだ』と叱られた。そういった報道を皆、信じてしまうんだなと」

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https://news.yahoo.co.jp/articles/0c48abd9fca501b15f3fb72b02b80fa6108c7427
>>2続く