11月24日、取手二高、常総学院高を率いて3度に渡り、甲子園を制覇した名将木内幸男監督が亡くなった。全国各地にいる監督仲間、教え子たちから多くの追悼コメントが寄せられている。

教え子の一人である仁志敏久氏は入院前日に会いに行ったことを明かし、自身が来シーズンからDeNAの二軍監督に就任することを報告したという。

 仁志氏は木内監督が率いた常総学院高出身だが、同校のOBにはその他にどのような選手がいたのだろうか。少し振り返ってみたい。

 同校から初めてNPB入りを果たしたのが島田直也(日本ハム)だった。仁志氏の2学年先輩でもある島田はドラフト外で日本ハムに入団し、大洋、ヤクルト、近鉄と渡り歩き419試合に登板。1997年には最優秀中継ぎ投手のタイトルも獲得している。今年7月には同校の監督に就任した。

 プロ入りは島田がもっとも早かったが、ドラフト指名を初めて勝ち取ったのは現在日本ハムでコーチを務める金子誠である。1993年ドラフト3位で指名を受け、同校から直接プロ入りを果たしている。

 プロ入り3年目の1996年には新人王(パ)を受賞し、2014年の現役引退までに1627安打を放った。その2年後となる1995年には、仁志氏が早稲田大、日本生命を経て巨人に入団。金子と同じ1998年に新人王(セ)を受賞。その後、横浜、アメリカ独立リーグでもプレーし、2010年に現役を引退している。

 2000年代に入ってからは坂克彦(近鉄他)や横川史学(楽天他)、大崎雄太朗(西武)などがNPB入りを果たしているが、それまでの3人と比べると実績面では見劣りする。

 現役選手を見ると、2013年ドラフト2位で楽天に入団した内田靖人が、2018年に58試合の出場で12本塁打と開花の兆しを感じさせたが、レギュラーを掴むことはできず。今シーズンはその年以来2年ぶりとなる一発を放つなど、38試合で5本塁打と復調の気配を見せた。来シーズンは再び一軍定着からレギュラー争いに挑むことになる。

 中央大、ホンダ鈴鹿を経て2016年ドラフト7位でオリックスへと入団した飯田大祐は、4年間で12試合の出場にとどまり、このシーズンオフに戦力外通告を受けた。

 宇草孔基(広島)と菊田拡和(巨人)は今シーズンがルーキーイヤーということもあり、これからの活躍に期待といったところだろうか。

 近年は活躍者が少ない常総学院高のOBだが、来シーズンはNPBの世界で結果を残すことができるだろうか。

<常総学院高OBのNPBプレーヤー>

島田直也(常総学院高→1987年日本ハム)※ドラフト外
金子誠(常総学院高→1993年日本ハム3位)
仁志敏久(常総学院高→早稲田大→日本生命→1995年巨人2位)
坂克彦(常総学院高→2003年近鉄4巡)
横川史学(常総学院高→青山学院大→2006年大社・楽天4巡)
大崎雄太朗(常総学院高→青山学院大→2006年大社・西武6巡)
清原大貴(常総学院高→2007年高校生・阪神4巡)
小池翔大(常総学院高→青山学院大→2010年ロッテ4位)
内田靖人(常総学院高→2013年楽天2位)
飯田大祐(常総学院高→中央大→ホンダ鈴鹿→2016年オリックス7位)
宇草孔基(常総学院高→法政大→2019年広島2位)
菊田拡和(常総学院高→2019年巨人3位)

11/28(土) 8:04
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