ソフトバンクが3連勝し、11月25日にも優勝が決まりそうな2020年のプロ野球・日本シリーズ。最短の日程である4回戦でソフトバンクの優勝が決まるのかという、短期での決着となるか否か、また、それを実現させそうなソフトバンクの圧倒的な戦いぶりを中心に注目が集まっているが、その一方で、その日本シリーズに対し、全く別の「感性」を以てして行われるツイートが多発しているのだ。

■「巨とソしか書いてないせいで『巨人vsソ連』に見えて仕方ない」

 第1戦が行われた21日、あるツイッターアカウントは「今、野球でソフトバンクvs巨人を見てるんやけど、巨とソしか書いてないせいで『巨人vsソ連』に見えて仕方ない」と、ツイート。また、別のアカウントも「テレビの野球の巨VSソってソがマジで分かんなくてソ連しか出てこなかったけどソフトバンク 野球好きな人に埋められるわ」と、やはり、「ソ連」という国名を絡めて日本シリーズに言及しているのだ。

 同様のツイートはその後も行われ、

「日本シリーズを見ながら姉と話をしてたのさ 姉『画面左上の「ソ」ってなに?ソ連?』 私『ソフトバンクだから...』 #姉は野球をミリも知らない」

と、家庭内での会話をツイートしたものや、

「野球全く知らない私が何となくテレビつけて左上見たら多分対戦チームの名前...巨...?巨人と...ソ?ソ連...?と一瞬疑問に思った。SoftBankに決まってるのよー!? 」

と、自らの脳内での思考のシークエンスを披露するアカウントも存在するほどだ。

 これらのアカウントが挙げる「ソ連」という国名だが、それはもちろん、「ソビエト社会主義共和国連邦」のことだ。同国は1922年に成立し、1991年に崩壊した社会主義国家だが、その「ソ連」が日本シリーズの中継を見ていた視聴者の脳内に割り込んできたとは、何やら穏やかではない意味不明ぶりだ。

ソ連が頭をよぎりそうな「条件」は?
 だが、この「思考の混乱」だが、一定の条件が重なれば、「一瞬」であれば発生してしまうエラーであるとも考えられる。それは、「物心がつく年齢以降に、まだ、ソ連が存在」しており、かつ、「その頃に、ソ連が出場している何らかのスポーツの国際試合を見たこと」があり、その一方で、「普段は日本プロ野球の試合を見ていない」というものだ。

 ソ連がまだ存在していた頃、日本が国際試合のテレビ中継を行う際には、「ソ連」の得点を表記する際に略称として「ソ」の表記が行われていたのだ。試しに、ネット上で閲覧できる、1976年に開かれたモントリオールオリンピックの女子バレーボール決勝を見てみると、決勝に出場していたソ連チームの得点を表すべく、確かに、「ソ」の略称が添えられているのが分かる。

 そんな映像を見たことがある人が、日本シリーズという「スポーツの祭典」の中継において、得点を表す数字のそばに「ソ」の文字が添えられていたとしたら......確かに、一瞬であれば「ソ連」という国名が頭をよぎるというのは、それほど無理もないことなのではないだろうか。

「気恥ずかしさ」からツイートした!?
 なお、ソフトバンクを表す「ソ」が「ソ連」に見えてしまうというツイートは、シーズンを通じて散見されてはいたが、それはあくまで散発的なものであり、集中して行われるというものではなかった。そう考えると、やはり、「日本シリーズ」という注目度が高いスポーツの祭典が行われ、そのテレビ放送を「ある程度以上の年齢の、普段は野球を見ない人」が見ることによって、「すぐにソフトバンクであるとは理解できず、『ソ連』という国名が頭に浮かんでしまい」、その気恥ずかしさから前述のようなツイートを行ってしまったと考えるべきだろう。

 なお、同じような現象としては、日本ハムを表す「日」が、国としての「日本」に見えたり、「中日ドラゴンズ」を表す「中」が「中国」に見えてしまうことも考えられる。実際、そのように見えてしまったとするツイートはシーズン中にツイッター上で発生しなかったわけではないが、その後に行われた日本シリーズの「ソ」についてのツイートに比べれば明らかに少ないのだ。

 ただ、それは、両チームが日本シリーズに出場していないのはもちろん、「日」「中」という文字が「日本」「中国」という「現存する国家」を連想させるのに対し、「ソ」が「現存しない国家であるソ連」を連想させるということで、その思考に至ってしまった自らの「時代錯誤ぶり」に打ちひしがれてしまったと考えるべきではないだろうか。事実、ツイートの中には、

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/41123697e3037f1e7a10fdb745b4c8a1e98ac881