司馬遼太郎

「三島氏のさんたんたる死に接し、それがあまりになまなましいため、
じつをいうと、こういう文章を書く気がおこらない。
ただ、この死に接して精神異常者が異常を発し、かれの死の薄汚れた
模倣をするのではないかということをおそれ、ただそれだけの理由のために書く。」

「三島氏ほどの大きな文学者を、日本史は数少なくしか持っていないし、
後世あるいは最大の存在とするかもしれない。」