スポーツ報知
卓球も自主隔離緩和 張本智和、石川佳純らＴリーグ早期出場ＯＫ…アスリートトラック適用
張本智和
卓球「Ｔリーグ」が、今月１２日から運用された五輪強化指定選手に対する自主隔離の緩和（通称・アスリートトラック）の適用対象となったことが１９日、分かった。申請が認められた選手に関しては入国後に必要な防疫上の措置を講じた上で、１４日間の待機期間中でもリーグ戦出場が可能となる。
同制度は「五輪・パラリンピックに関連し、国内で開催される国際大会に出場する選手等」と規定されている。Ｔリーグは国際大会ではないが、日本卓球協会を通じてスポーツ庁に確認し、五輪への強化に果たす役割が認められたという。国際大会に参加する日本代表や海外選手が日本に戻ってから出場しやすくなり、レベルの高い試合の創出につながることが期待される。関係者は「非常にありがたいこと。競技力向上の追い風になる」と歓迎した。
制度適用には各チームが希望する選手について個々に活動計画書や誓約書を提出し、審査を受ける。出国前や到着空港での検査、位置情報の記録や厚労省の接触確認アプリの利用などが義務付けられる。公共交通機関は原則利用せず、行動は会場や練習場など試合出場に必要な場所に限定。接触を極力減らすなど、会場での受け入れ態勢についてはリーグのガイドラインに沿って、今後検討される。
卓球は他国リーグとの掛け持ちや自国の代表活動との兼ね合いで往来が多く、制度のメリットは計り知れない。中国で国際大会に参加した張本智和、石川佳純ら日本代表は今月下旬に帰国後、チームが希望して認められれば１２月３日以降の試合から出場できる。また、海外勢は渡航制限などの影響で開幕シリーズは登録の男女３２人のうち出場４人にとどまったが、今後は参戦が増える可能性は高い。国際大会の開催も不透明な中で、Ｔリーグは国内で海外のトップ選手と競い合える貴重な強化の場となりそうだ。
◆アスリートトラック 五輪、パラリンピックに関連し、大会に出場する日本人及び外国人選手に関し、必要な防疫上の措置を講じた上で入国を認め、入国後１４日間の自宅等待機期間中の活動（大会参加等）を可能とする特例措置。出国前７２時間以内の検査や健康管理、行動管理が定められる。公共交通機関は利用せず、車移動が原則だが、競技会場が遠方の場合は航空機、新幹線等を限定的に使用できる。
◆今後の卓球の国内外の大会 国際大会は中国で２２日までＩＴＴＦファイナルが開催。２５〜２９日にＷＴＴマカオ大会が行われるが、日本勢は出場しない。その後は来年２月２８日〜３月７日の世界選手権団体戦（韓国・釜山）まで予定されていない。国内では来年１月１１〜１７日に全日本選手権がある。Ｔリーグは年明けの日程は未定だが、３月頃にファイナルを開催する方向で調整している。
◆Ｔリーグの新型コロナ対策ガイドラインの主な内容
▼移動・宿泊 食事は座席間隔を空け、一人ずつ取り分けた状態で用意。宿舎エレベーターのスイッチに素手で触れない。空気の乾燥防止のため部屋内は２１度、湿度５０〜６０％を推奨。
▼会場 年内は無観客で開催。選手やチームスタッフとその他のスタッフの動線を分ける。換気のため可能な限りドアを開放。チーム到着前に使用を予定する全ての場所を消毒する。換気機能のないロッカールームでの打ち合わせは禁止。
▼試合 監督会議はオンラインで実施。審判はマッチ間に消毒液で台やボールを拭く。試合中の大きな声やハイタッチは自粛する。シューズの裏を手で拭くことはしない。チェンジコートは時計回りで選手の交錯を避ける。選手ごとのタオルボックスも準備。試合中の選手以外はマスク着用。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/f97e50ce8959a930eee47b528785fc2cb8427757
