2020.10.19

2000年に土曜ワイド劇場の作品としてスタートしたドラマ『相棒』。10月21日(水)には、最新作の『相棒 season19』第2話を放送する。

2020年にドラマ誕生から20周年を迎えることを記念し、「『相棒』20周年記念インタビュー企画」と題したインタビューを実施。“『相棒』ファン”を自称する著名人が同作との出会いや熱い思いについて語っている。
今回は、林修のインタビューの様子を紹介。

「主人公(の杉下右京)が東大法学部出で嫌われ者というところで、なんか自分に通じるところがありますよね。六角精児さんが出ていたとき、人の仕事を平気で増やして気にしないところとか、自分に似ているところを見出しました(笑)」と、杉下右京と自身の共通点を明かしてくれた林修に、他の刑事ドラマとの違いや、杉下右京のスゴさについて聞いた。

林が『相棒』に心を奪われたのは、「土曜ワイド劇場」時代の2作目だったという。「浅倉禄郎(生瀬勝久)が出てきたときのインパクト!これは、とんでもなくおもしろいドラマだなと思いました。当時は連続ドラマではなく特番で、まだ“杉下警部補”(現在は警部)でした」と『相棒』との出会いを振り返る林に、他の刑事ドラマと『相棒』の違いについて質問すると、こんな答えが返ってきた。
林修(以下、林)「いわゆる『熱血』『気合い』『根性』系が好きではないんですよ。また、とことん理詰めで行くタイプの刑事ドラマが、当時は意外になかったんです。
もちろん他の刑事ドラマにも、それぞれ違ったよさがありますが、個人的な趣味でいうと“とことん理屈で(犯人を)追い詰めていく方”が、断然好きなんですよ」
そんな林に、杉下右京の魅力について訪ねてみた。
林「頭の使い方、理屈のこね方がいいですよね。
『ついてない女』(『season4』の第19話)で月本幸子(鈴木杏樹)が登場したとき、杉下右京が亀山薫(寺脇康文)に、こんなことを言うんです。
『あるはずなのにないもの、ないはずなのにあるもの。それを探していけば見つかるよ』って。この言葉をきっかけに、地下に隠れているのを見つけ出すんです。
自分も普段から、こんなふうに状況を整理することも多いですからね。杉下右京という人の頭の使い方は、自分と似ているな、と思いましたね」
つづけて、そんな杉下右京を20年演じ続けている水谷豊についても聞いてみた。
林「架空の人物・杉下右京と、実在する人物・水谷豊さんの差が、どんどんなくなってきているように感じます。
どんどん円熟味を増していらっしゃいますし、杉下右京が『ここはこういう怒り方をするだろう』『ここはこういう皮肉を言うだろう』という、こちらの期待をさらに超えて演じてくださっている。
ただひとつだけ、日本語において『はい』は受諾の挨拶だったのに、『相棒』ではそれを疑問の『はい?』に変えてしまった。このドラマがはじまるまで、『はい?』の使い方は、あまりなかったんです。この件は、いつか言語学的に論じなければと思っています(笑)」
また『相棒』では杉下右京が犯人に語りかけ、事件を解決に導くシーンも見どころのひとつ。林は「杉下右京のさすがだなと思うところ」を以下のように解説してくれた。
林「杉下右京は、まず相手の言うことをよく聞いているし、よくものごとを観察しています。
『コミュニケーションは口ではなく、まず目と耳で行うんだ』と教えてくれる。
他の人が見逃していることを右京さんは見ている。それが結果的に口(言葉)に繋がっていると思います」
     ===== 後略 =====
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