米歌手マイケル・ジャクソンと共演した83年のシングル「今夜はビート・イット」でのトリッキー過ぎるギター・ソロは間違いなくロック史に残る最高の名演だ。

 この楽曲が収録されたマイケルのアルバム「スリラー」(82年)の発売30周年に焦点を当てた2012年11月30日付の米CNN(電子版)の記事で、エディはこう述懐している。「当時、ロサンゼルス郊外シャーマン・オークスのタワーレコードで買い物中、店内に『今夜はビート・イット』が流れた。それを聞いていた客の少年たちが『この曲のギターソロ、ヴァン・ヘイレンのまねしようとしてるぜ』と話していたんだ。だから俺は彼らの肩をたたいて『俺が弾いてるんだぜ』って言ってやったんだ…」

 当時、黒人のマイケルの作品に、黒人がほぼ興味を示さない白人ロックの代表格、ハード・ロックやヘヴィ・メタル系のギター奏者が参加することなどあり得なかった。だから誰もがあのソロをエディが弾いているとは思わなかった。

 エディの起用は、「スリラー」をプロデュースした黒人の超大物プロデューサーのクインシー・ジョーンズの発案だが、彼は他にも、米バンド、TOTOの面々に演奏を頼むなど人種の壁に音楽で挑んだ。その心意気に打たれたかどうかは、今となっては分からないが、エディはノーギャラで「今夜はビート・イット」への参加を引き受けたのだった。


◇     ◇

 ロックギターの概念を全て覆した“ロック界のスティーブ・ジョブズ”がエディだった。彼の手作りギターは、人造人間フランケンシュタインにちなみ「フランケンギター」と呼ばれ、米の音楽文化を変えたギターとして、スミソニアン博物館(米ワシントンDC)に寄贈されている。

全文はソース元で
https://www.sankei.com/west/news/201007/wst2010070018-n3.html