https://www.daily.co.jp/tigers/2016/08/31/0009441136.shtml
2016.08.31
藤浪、初回惨劇自己ワースト7失点…ベンチで福留から説教

情けない。先発した阪神・藤浪晋太郎投手(22)は自己ワーストの
1回7失点で無残なKO。今季10敗目を喫した。

打球方向を見つめたまま、藤浪はマウンドで動けなかった。
ぼう然と、白球の行方を目で追う。
初回にまさかの満塁本塁打を被弾。CS進出へ向けて、取りこぼしが許されない
重要な一戦。エースが試合をぶち壊した。

いきなり打者13人の猛攻に遭い、1回8安打7失点。150キロ超を計測する
直球で空振りを奪えず、カットボールも高く浮いてしまう。二回のネクスト
バッターズサークルに姿はなかった。

 「投げること以外に、やるべきことをしっかりやれ!」

 今季の藤浪は首脳陣、チームメート、そしてファンが望むものではない。
ベンチでは福留から、森野の打球に一塁ベースカバーを怠ったとして、厳しい
口調でそう叱咤された。昨季はチームトップ14勝。今年はエースとして、
チームを導くはずだった。だが、4年連続2桁勝利に黄信号がともり、プロ4
年目で初の10敗目。最低2桁勝利を計算していた香田投手コーチも、珍しく
声を荒げる。

 「あのクラスならもっと抑えてほしいと思うしファンやチームメートに対し
て失礼。責任感を強く持って成長していかないといけない。これを戒めとして次
へ生かして欲しい」

 降板後、ベンチ最前列で声をからす姿が悲しい。6勝10敗。
こんな成績で終わってはいけない。
今年はもちろん、来季以降を見据えて、もう一度、藤浪の軌道修正が必要だ。