サッカーJリーグ1部(J1)のヴィッセル神戸は第20節最終日の4日、ニッパツ三ツ沢球技場(横浜市)で昨季王者の横浜Mと対戦し、元スペイン代表MFのイニエスタ(36)が1−1の前半11分にPKを決め、2試合連続ゴールをマークした。後半には3点目の起点となるなど10月に入っても好パフォーマンスを続け、今季初の4連勝に貢献した。

 前半3分に横浜Mのエジガルジュニオに先制ボレーを許したが、神戸は同7分にドウグラスがすぐさま同点ゴール。同10分、郷家が扇原に倒され、PKを獲得すると、イニエスタがゴール左に落ち着いて決めた。後半11分には中盤でのボール奪取から素早くドウグラスに送って古橋のゴールにつなげ、その後も複数の相手に囲まれながら力強くボールをキープするなど、背番号は違いを存分に見せ付けた。

 6試合連続の先発出場となったイニエスタは、ここ4試合で神戸が挙げた12得点のうち10得点に絡む充実ぶりで、ゴールの二つの前のプレーが4、アシストを含む一つの前のプレーが3、ゴールが3と神戸の攻撃をけん引している。三浦新監督は「ちょっと次元が違う」と、世界的司令塔の本領発揮に舌を巻く。

 5試合連続フル出場を果たし、後半15分に流れるような連係から決勝ゴールを奪った名古屋戦翌日の今月1日、イニエスタは神戸市東灘区で開かれた車いす体験会に参加し、障害者やバリアフリーへの理解を深めたが、当初予定されていた自身の体験はサッカーに集中するために取りやめ、横浜M戦に向けて感覚を研ぎ澄ませていた。

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