うどん屋の朝は早い。
午前3時30分に起床すると、すぐにダシと麺の仕込みが始まる。
眠い目をこすっても簡単に目は覚めない。
その裏で、営業中は1日15回程度、自ら麺を打つ重労働も加わる。
支えは、妻・ 優佳さんの存在だった。

「修行先の師匠から『彼女と一緒なら受け入れる』と言われまして。
ボクが厳しい修行の途中で逃げ出すと 思っていたのでしょう。
でも、実際に一緒に修行してくれたおかげで乗り切れた気がします。

水泳をやめた直後、現役時代に買ったベンツを乗り続けようと思っていた自分に、
『うどんの見習いが外車に乗ってていいのか!』と厳しく叱ってくれたのも彼女。
以来、ボクの愛車は原付バイク…。

今でも彼女には頭が上がりません(笑)」