真正面から報道陣に向かっていった
「離婚について、空港で待ち受ける報道陣に対して、事務所側が別ルートで逃げ道を準備していたのですが、本人は真正面から報道陣の前に自ら向かっていったのです」(同前)

 2008年の香取慎吾主演の月9ドラマ「薔薇のない花屋」(フジテレビ系)にヒロインとして出演した際にはこんな一幕も。

愛想笑いはしないし、つまらない話にはのってこない
「クランクアップのときに演出家の方が感極まって勢いで竹内さんを抱えてお姫様抱っこしたんです。普通、そんなことしたら女優さんは驚いたり、照れ笑いすると思うのですが、彼女はまったく動じず、驚いた表情を一切表に出さなかった。インタビューでも愛想笑いはしないし、つまらない話にはのってこない。言葉遣いは丁寧で挨拶もしっかりする人でしたが、細かく自分の意見を論理的に述べる姿が印象的でした」(別のスポーツ紙記者)

 そうして育て上げた長男は15歳に。今年1月には再婚相手との間に次男が誕生。一緒に仕事したという芸能関係者が話す。

「竹内さんって『私、女優よ』という高飛車なところがなく、周囲が戸惑うほどに天真爛漫なんです。食事へお連れする時も、個室がある高級店ではなく、カウンターに客がひしめきあっているような、汚いけど美味しい老舗の焼き鳥屋を指定してきたこともありました」

 もともとビールや餃子など庶民的な食べものが好きだったという竹内さん。最近では角も取れて、“自然体の大女優”の風情を見せていたという。

 一方で、かつては「視聴率女王」として君臨した竹内さんも、2019年の主演ドラマ「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」(フジテレビ系)の平均視聴率が6.7%と伸び悩むなど、女優としては“第2の転機”を迎えようとしていた。

 芸能プロ関係者が打ち明ける。

二人三脚で歩んできた女性マネジャーが……
「1月に下の子を出産したばかりでしたが、事務所には『新しい仕事を入れてほしい』と話していたんです。当初は出産から1年で現場復帰する予定で、今月1日のイベントの後は、新たに決まっている仕事はなかった。少し焦っていたのかも知れません。事務所の中の彼女を取り巻く環境が変わったこともあります。2年前に竹内を育て上げた社長が退任し、二人三脚で歩んできた信頼する女性マネジャーも3年ほど前に担当を外れた。

 同世代だった同じ事務所の中谷美紀(44)や柴咲コウ(39)も独立して事務所を去った。竹内さんも40歳となり、いわゆるヒロイン役ではなく、新境地を切り拓かなければいけない、大切な時期でした。そんなときに自ら命を絶つなんて……。魔が差したとしか思えません」

 17歳で映画初主演をつとめた1998年公開の「イノセントワールド」で、竹内さんを抜擢した下山天監督がこう話す。

「青森での長期ロケで、なかなかOKが出ず、悔し泣きする事もありました。『監督のイメージ通りに出来ない自分が悔しいんです』と。撮休の日には山の上から叫び声が聴こえてきたこともありました。結子さんが森の中で独りでセリフの練習をしていたのです。まだまだこれからお芝居も楽しみになっていく時でした。真面目で手が抜けない性格が、禍いの原因でなかった事を願うばかりです」

 竹内さんの女優人生”第2幕”は、まさにこれからだった。早過ぎる死が悔やまれる。