発達中の子どもの脳に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、イングランドサッカー協会(FA)が11歳以下の選手のヘディング練習を禁止する指針を打ち出した。米国では2016年から同種の指針が運用され、今年6月には欧州サッカー連盟(UEFA)も若年層を対象に「ヘディング練習を極力減らす」との指針を発表。今後各国の動きが注目される。

 「サッカー選手は一般人に比べて認知症などの神経変性疾患で死亡するリスクが3・5倍」。FAの指針の背景には、元プロ選手7000人以上の死因を分析した英グラスゴー大の研究結果がある。また英BBCによると、02年に59歳で亡くなったイングランド選手の死因が慢性外傷性脳症だったことが14年に判明し、検視官が「重いボールを何年もヘディングし続けたことが原因」とした。

 FAの指針は11歳以下のヘディング練習を原則禁止し、「12歳以下は最大5回までの練習を月に1度」など、18歳まで年齢に応じて回数や頻度を制限。ボールの空気圧を上げすぎないことも呼びかけている。

 一方、認知症などは年齢や生活習慣が関係しているとされる。FAは「今回の研究でも(ヘディングとの)因果関係は不明」とし、「調査によると、小さな子どもの試合ではヘディングをする場面が1試合に2回ほどしかない。不必要な反復練習をなくし、量より質を重視した」と指針の意義を強調する。

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