大リーグで日本選手初のサイ・ヤング賞の期待がかかる、カブスのダルビッシュ有投手が日本時間の26日、レギュラーシーズン最後の登板を迎えます。ここまでリーグトップに並ぶ7勝をあげていて、最後の登板で成績を伸ばせるか注目です。

ダルビッシュ投手は今シーズン、勝利数だけでなく、防御率や奪三振数でもリーグ上位につけていて、それぞれのリーグで、シーズンにもっとも活躍したピッチャーに贈られるサイ・ヤング賞を日本選手で初めて獲得できるかに注目が集まっています。

ダルビッシュ投手は、日本時間の26日、相手の本拠地で行われるホワイトソックス戦に先発し、これが、レギュラーシーズン最後の先発となる見込みです。

ダルビッシュ投手は、今月4日を最後に勝ちがありませんが、26日に8勝目をあげれば、日本選手初の最多勝のタイトルがほぼ確実となり、どこまで成績を上積みできるかが、サイ・ヤング賞争いでのカギになりそうです。

ダルビッシュ投手が先発する予定のカブスとホワイトソックスの試合は、日本時間の26日午前9時すぎからで、NHKでは、BS1で中継します。

サイ・ヤング賞 ダルビッシュのライバルは
サイ・ヤング賞は、レギュラーシーズンの成績を対象に全米野球記者協会の会員による投票で選ばれ、大リーグのピッチャーにとって最高の栄誉とされています。

ダルビッシュ投手は今シーズン、150キロ台後半の速球と多彩な変化球で安定したピッチングを続け、最初の登板で負け投手となったあと今月4日まで7連勝しました。ここまで7勝3敗、防御率は2.22で、88個の三振を奪い、勝利数はリーグトップに並んでいて、防御率と奪三振数はともにリーグ5位につけています。

このため日本選手で初めてサイ・ヤング賞を受賞できるか注目が集まっていて、日本時間の26日の登板が最後のアピールの場となります。

大リーグ機構やアメリカのメディアが、ダルビッシュ投手とともにナショナルリーグのサイ・ヤング賞の候補に挙げているのが、
▼レッズのトレバー・バウアー投手、
▼メッツのジェイコブ・デグローム投手、それに
▼ブレーブスのマックス・フリード投手の3人です。

レッズで秋山翔吾選手のチームメートのバウアー投手は、勝利数は5勝ですが、防御率1.73、100奪三振と、2つの部門でリーグトップの成績をマークしています。大リーグきっての理論派として知られダルビッシュ投手の投球スタイルを分析して自身の投球に生かしていることを公言していて、ダルビッシュ投手も「すごくリスペクトしている」と互いに実力を認め合う存在です。

メッツのデグローム投手は、160キロを超えるストレートが持ち味で昨シーズンまで2年連続でサイ・ヤング賞に輝いていて、ここまで防御率はリーグ4位の2.14、奪三振数はリーグ2位の94です。
ただ勝利数は4にとどまっていて、日本時間の27日に予定されている最終登板で、勝利とともに奪三振数をどこまで積み上げられるかがポイントです。

ブレーブスの左腕、フリード投手は、ダルビッシュ投手と並ぶ7勝を負けなしであげていて、防御率はダルビッシュ投手よりわずかに下の2.25です。ただ23日のシーズン最終登板で足首を痛めて1イニングで降板したため規定投球回に達しておらず、奪三振数も50とほかの選手より少なくなっています。

4人の成績を比較すると、いずれもわずかな差で、ダルビッシュ投手が日本時間の26日の最後の登板で勝てるか、そして奪三振数や防御率でさらに上位にいけるかが大きく関わってきそうです。

一方、アメリカンリーグは、インディアンズのシェーン・ビーバー投手がここまで8勝1敗、防御率1.63、奪三振122と、3部門すべてで両リーグを通じてトップと圧倒的な成績を残していて、サイ・ヤング賞の筆頭候補とされています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200925/k10012634521000.html
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