民放の視聴率でショッキングな数字が出ている。七月のゴールデンタイム(十九〜二十二時)の世帯視聴率で
TBSとフジテレビが「アザー」(OTHと表記)に敗北したのである。

アザーとは、地上波以外の衛星放送やケーブルテレビなどの視聴率を合計したもので、
ビデオリサーチが計測して毎日発表される。

七月三週までの時点で、アザーの視聴率が九・九%だった一方、TBSが八・五%、フジテレビは七・六%だった。

大手広告代理店幹部によれば「五つある民放キー局のうち、テレビ東京も含めた三局がアザーに負けているのは記憶にない」という。
フジテレビは六月もアザーの後塵を拝しており、恒常的な現象になりつつある。

原因として指摘されているのは新型コロナウイルスの影響。新たなドラマ撮影などができず、再放送で凌いでいるのも、要因の一つだ。
しかし、ゴールデンタイムの番組は稼ぎ頭。これが、衛星、ケーブルに負けていては、「キー局の存在意義にも関わる」(総務省幹部)との指摘もある。

このままでは、放送免許のあり方についても口出しされかねない。
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