去年秋の台風で被災した上田電鉄別所線が、来年3月28日に全線再開する見通しとなりました。利用者や応援活動をしてきた学生からは「待ち遠しい」と声が上がっています。

上田市の千曲川にかかる「赤い橋」。去年10月の台風では鉄橋の一部が崩落し、上田・城下間では、今も代行バスを運行しています。

橋の復旧工事は川の水量が増える6月から一時中断していますが、上田電鉄は11月に工事を再開し、橋桁の設置や踏切、線路など今年度中に復旧させ、来年3月28日の全線開通をめざすと発表しました。

利用者:
「やっと開通するのはうれしい」
「待ち遠しい」

別所線の早期全面復旧を願い、県内外から支援の輪が広がりました。

地元・長野大学の学生たちは、応援の中吊り広告を企画し、メッセージと広告料を募りました。

すると、去年12月に別所温泉を訪れたユーミンこと松任谷由実さんが学生の活動の趣旨に賛同。ツイッターには、「レトロな電車で、あの赤い橋をまた渡りたい」と発信しました。

長野大学の植田晃弘さんは、「これまでの応援活動が実った」とうれしさをにじませました。

応援活動する長野大学・植田晃弘さん:
「待ちに待ったというか、活動の成果が間接的ではあるが反映できてうれしい」

また、上田電鉄が鉄橋をつないでいた「リベット」という部品を販売すると多くのファンが訪れ、「応援になれば」と購入しました。

上田電鉄は、「沿線や全国各地から寄付や多くの支援をもらってここまでこれた」としています。

長野放送 2020.9.1
https://www.nbs-tv.co.jp/news/articles/2020090100000006.php