【桂春蝶の蝶々発止。】

 安倍晋三首相が辞任を表明しました。何というか、やはり歴代最長の政権であっただけに、少し「ロス感」を持つのは私だけでしょうかね? 記者会見をテレビで見て、病気のこともあってか、「お疲れさまでした」と画面に向かって言ってしまいました。

 しかし、安倍晋三という政治家は、なぜこんなに強かったのでしょう。理由を考えてみました。

 まず、「理想的なお坊ちゃん」だということ。これは揶揄(やゆ)ではありません。2世の功罪はさまざまありますが、質の高い坊ちゃんというのは、「上品で少し頼りなく見えること」が絶対条件といえます。

 安倍首相が品がいいのは周知と思いますが、頼りなく見えるところは「滑舌があまり良くないところ」ですね。それと潰瘍性大腸炎という持病は「悲哀」を持たせた。どちらかといえば、女性の母性本能をくすぐるタイプだったのでしょう。

 麻生太郎副総理兼財務相と比べて、「クセがない」ことも大きな理由です。ずっと見ていられるんですよ。小泉純一郎元首相のような駄々っ子でもなく、おとなしい坊ちゃんなのです。

 食材で言えば「お豆腐」のような存在。毎日でも食べられるし、生でも煮ても揚げても炒めてもOK。庶民的で素朴な感じが良かったんですね、きっと。

 ひと昔前なら、安倍首相は「物足りない宰相」だったに違いありません。でも、今は優男がトレンドになる時代。正にタイムリーであり、時代の寵児(ちょうじ)へとなり得る素質を持っていた人なのだと思います。

 ま、豆腐という食材で、これだけの天下を取れたのには、あと一つ理由があって、野党という食材が腐っていたところも大きいですね。

 例えば、立憲民主党の石垣のりこ参院議員の、安倍首相の辞意表明を受けたツイッターで、「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」と投稿して、大炎上したそうです。

 これには同じ立憲民主党の議員からも批判が出ているそうです。左翼の方々も、自分が群がっている食材に気付いた方がいいと思うんですけど、まあ何を言っても聞く耳がないですから仕方がありません(苦笑)。

 何かと言えば「アベガー」と言っていた人たちも、本当は安倍首相という好敵手を失って「ロス感」を持っているんじゃないですか? 望月衣塑子さんなんか、寂しくて泣いててくれてたらうれしいなぁ(笑)。

 まぁ、次の首相が誰であれ、同じ攻撃を繰り返すだけ。「アベノセイダース」という言葉があったけど、それが「スガノセイダース」や「イシバノセイダース」になるだけですからね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/830cbf462dd3b4be150717e44d7c2b8f27c6a0cd
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