今季FIA F2で活躍する角田裕毅について、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、このままの活躍を続けていけば、来季にはF1昇格の準備が整うはずだと語った。

レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、今季FIA F2に参戦している角田裕毅について、このままの戦い方を続けていれば、F1にステップアップする準備が整うだろうと考えている。

今季FIA F2にステップアップし、カーリンのマシンを走らせている角田は、シーズン序盤こそ無得点のレースが続いたものの、ここに来て安定したパフォーマンスを披露。F1の70周年記念GPの併催として行なわれたラウンドのレース2で優勝するなど、ここまで合計3回の表彰台を獲得し、ランキング4番手につけている。

マルコはこの角田のパフォーマンスに注目。角田は、来季F1にデビューするだけの準備が整うだろうと語った。

「彼にとっては、F2での最初の年だし、ヨーロッパに来て2年目だ。それは日本人ドライバーにとって、簡単なことじゃない」

マルコはmotorsport.comの独占インタビューにそう語った。

「彼は今、イギリスに住んでいて、上手な英語を話すんだ」

「彼はスーパーライセンスを手にする必要がある。それを実現するためには、ランキング4位までに入らなければいけない。彼は今、チャンピオンシップ4番手だ」

「彼がこの走りを続けていけば、F1に昇格する準備ができていることだろう」

角田はオーストリアでの2週目に、ポールポジションを獲得した。しかしこれ以外の予選では、いずれも下位に沈んでおり、スペインでの6番手が最高位となっている。マルコ曰く、角田のこの予選順位は、プレッシャーがかかった中でもしっかりとパフォーマンスを発揮するために学ぶ必要があることを証明しているという。

「彼はまだ、せっかちな性格だ」

そうマルコは認める。

「彼がプレッシャーにさらされていない時、例えばフリー走行などでは、最速だったり、上位に顔を出すことが多い。しかし、予選ではそれができないことが多い」

「また彼は、1周目に事故に巻き込まれたことが2度ある」

※オーストリアでは、チームメイトのユアン・ダルバラと接触。またシルバーストンでは、カラム・アイロット(ユニ-ヴィルトゥオーシ)と接触してスピンしている。

「彼はタイヤマネジメントについては、すでに素晴らしいモノを手にしている。これはF2ではとても重要なことだ。これを学べるのがF2の利点であり、タイヤについて学んだことは、ほぼそのままF1にも活かすことができる。彼はその点で大きな成長を遂げた」

「また彼は、2度メカニカルトラブルに見舞われている。その問題がなければ、彼は(ロベルト)シュヴァルツマン(プレマ)と同じポイント(ランキング2番手)を手にしていただろう」

今シーズンのF2は今週末のスパでも行なわれ、その後、イタリア、ロシア、バーレーン でもレースが開催される予定になっている。

ソース/motorsport.com
https://jp.motorsport.com/f1/news/f1-2020-tsunoda-marko-taikoban-f1-debut/4863571/?ic_source=home-page-widget&;ic_medium=widget&ic_campaign=widget-1