0001フォーエバー ★
2020/08/22(土) 14:23:05.38ID:CAP_USER9■「ベテランが夏休みだったから」
チコちゃんの回答は「ベテランが夏休みだったから」という。ベテランとはなんのことなのだろうか。
実は夏に怖い話をするのは日本だけの文化なのだという。日本以外だと怖い話といえば、アメリカではハロウィン、ヨーロッパでは、11月頃が化け物やモンスターの活動する時期。
■お盆の季節
日本では、8月中旬に盆棚・盆踊り・お墓参りや迎え火など、この世に帰ってくる先祖の霊を供養するお盆がある。この時期は先祖の霊だけでなく、祀る人の耐えた無縁仏や恨みを抱く怨霊も帰ってくると考えられていた。
そうした浮かばれない霊たちを供養するための儀礼として盆狂言があった。幽霊の苦しみを代わりに演じ、表現することで恨みや怒りが鎮められると考えられている。
そんな盆狂言をヒントに江戸時代の歌舞伎の中で怖い話とされる作品が作られた。つまり夏の怖い話のルーツは江戸時代にまで遡る。
■歌舞伎の芝居小屋で…
江戸時代、庶民にとっての1番の娯楽は、歌舞伎の芝居小屋だった。人気役者の名前が連なり、ほぼ1年中大盛況。しかし、そんな歌舞伎小屋でも客が寄り付かなくなる時期があったという。
それは夏で、当時はもちろんクーラーもなかったため、炎天下の芝居小屋は驚くほど暑くなった。夏にはさらに毎年恐ろしいことが起こった。暑さが原因で人の入りもよくないため、ベテランの人気役者がどんどん夏休みを取ってしまう。
■若手のために
しかし、小屋を開けないと給料の安い若手の役者まで食べさせることができないため、しかたなく歌舞伎を続けていた。若手の役者は芝居が下手だった。
そんな若手の演技を見るために暑い中見に来る客もほとんどいなかったのだという。そんな中、どうやったら客を呼べるか話し合っていた。
■大がかりな演出でカバー
夏といえば「ヒヤリ」とするエピソードということで、昔から行われている盆狂言を歌舞伎にアレンジすることになった。演技力の足りない若手の役者のために、大がかりな演出を加えて怖い演目を仕立てあげた。こうして「涼み芝居」が誕生。
1804年に初演された歌舞伎「天竺徳兵衛韓噺」が舞台の建物を崩し倒す「屋台崩し」や本物の水を使った「早潜り」など、大がかりな仕掛けがふんだんにつかわれた演目が人気を博し、全国的になったのだという。
2020/08/22 10:20
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