8月8日(土)に開催されたイタリアのロードレース「ミラノ〜サンレモ」で、優勝候補ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィズマ)が、昨年の覇者ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)とともに抜け出し、僅差での勝利をものにした。歴代にみる好レース、世界中のロードレースファンを興奮させる展開となった。

本来の291qから299qへ、
さらに延長され結局305qの最長レースに

コロナ禍で本来、春先に開催されるミラノ〜サンレモが夏に開催されるのも異常事態だが、ただでさえ291qという長距離レースが、バカンスシーズンの海岸沿いのルートを避け内陸を走るために299qに変更。さらに、直前に雷雨を回避するため迂回したことから305qという前代未聞の長さとなった。
序盤マヌエーレ・ボアーロ (イタリア/アスタナプロチーム)、ファビオ・マズッコ (イタリア/バルディアーニCSFファイザネ)、アレッサンドロ・トネッリ(イタリア/バルディアーニCSFファイザネ)、 エクトル・カレテロ (スペイン/モビスターチーム)など6人が逃げ、7分以上の差をつけた。
そして、この逃げは200km 以上続いたが、ナバ峠で吸収される。

勝負は地中海に出てから、まずチプレッサ

ロイック・ヴリーヘン(ベルギー/サーカス・ワンティゴベール)とジャコポ・モスカ(イタリア/トレック・セガフレード)がチプレッサ(長さ約5.6km、勾配4.1%)で仕掛け、これが吸収されると、ペテル・サガンのチームメイト、ダニエル・オス(イタリア/ボーラ・ハンスグローエ)が仕掛けるなど激しい攻防が繰り広げられる。

ファンアールトとアラフィリップの一騎打ち

最後の上りポッジオ(長さ約3.7q、勾配3.7%)でしかけたのはファンアールトだった。これにくらいつけたのはアラフィリップのみ。結果的に二人のライバルは協調するかのようにアタックを続け、サガンなどがいるメイン集団が見えるところまで迫るところで、ゴールスプリントとなった。そして、ファンアールトが昨年の覇者アラフィリップを下して見事に勝利。
つづく、3位集団の頭は落車して手にケガをしながらマイケル・マシューズ(オーストラリア/チームサンウェブ)4位にペテル・サガンとなった。

リザルト

1 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィズマ)7:16:09
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)st
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チームサンウェブ)+02
4 ペテル・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)+02
5 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア/NTTプロサイクリング)+02
6 ディオン・スミス(ニュージーランド/ミッチェルトン・スコット)+02

bicycleclub2020年08月09日
https://funq.jp/bicycle-club/article/617897/