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2020年8月7日

今夜(7日)、2017年に公開された長編アニメーション映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』が日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」(毎週 金曜夜9時〜)枠で、ノーカットで地上波初放送。本作は、20年以上前にフジテレビのドラマ枠「if もしも」で放送された岩井俊二監督・脚本のドラマに基づいて制作されたが、実写ドラマとアニメ版はどう違うのか、振り返ってみた。(編集部・石井百合子)

ストーリー
<実写版>
 夏休みの登校日に、プールで競争を始めた小学生の典道と祐介。その場に居合わせたなずなが審判を務めることになり、彼女は勝った方を花火大会に誘うことを決めていた。前半は勝者が祐介だった場合、後半は典道だった場合、2バージョンのストーリーが展開。そこから、なずなの深刻な事情が浮かび上がってくる。

<アニメ版>
 夏休みにプールの競争で勝者が祐介、典道だった場合のストーリーが展開するのはアニメ版と同じだが、主人公、ヒロインの年齢設定が中学生に。典道が時間を巻き戻す不思議な玉を拾う設定、2つ目の「もしも」などがプラス。なずなが典道と駆け落ちしようとしたところ母親と継父に連れ戻されるが、典道が再び不思議な玉の力を借りて「もしも、なずなと電車に乗っていたら?」の世界が描かれる。広瀬すずが松田聖子の名曲「瑠璃色の地球」を歌唱するシーンは必見。

キャスト
<実写版>
 山崎裕太(典道)、奥菜恵(なずな)、反田孝幸(祐介)、小橋賢児(純一)、ランディ・ヘブンス(和弘)、桜木研人(稔)、麻木久仁子(三浦先生)、光石研(同僚の先生)、石井苗子(なずなの母)、田口トモロヲ(祐介の父)

<アニメ版>※声優
 広瀬すず(なずな)、菅田将暉(典道)、宮野真守(祐介)、浅沼晋太郎(純一)、豊永利行(和弘)、梶裕貴(稔)、花澤香菜(三浦先生)、櫻井孝宏(同僚の先生)、宮本充(祐介の父)、松たか子(なずなの母)

公開形態
<実写版>
 1993年のフジテレビのオムニバスドラマシリーズ「if もしも」の一作品として放送され、岩井監督がテレビドラマとしては異例の第34回日本映画監督協会新人賞を受賞。1995年に45分の中編として劇場公開された。なお、6年後に同キャスト(山崎裕太&奥菜恵)が同じロケ地・千葉県飯岡町を訪ね、ドラマの誕生を振り返るオリジナルビデオ作品「少年たちは花火を横から見たかった」も制作された。助監督に行定勲が名を連ねている。

<アニメ版>
 2017年8月に90分の長編アニメーション映画として公開され、15.9億円のヒットを記録(日本映画製作者連盟調べ)。脚本を『モテキ』シリーズや『バクマン。』などの大根仁、『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズの新房昭之が総監督を務めた。実写版の劇中歌「Forever Friends」をDAOKOがカバーしている。

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