7/31(金) 15:10配信
日刊スポーツ

魁鵬を肩すかしで破り土俵を引き揚げる吉井(撮影・鈴木正人)

<大相撲7月場所>◇13日目◇31日◇東京・両国国技館

元中学横綱の西幕下54枚目吉井(16=時津風)が、新幕下場所で勝ち越しを決めた。

西三段目3枚目魁鵬との顔合わせとなった7番相撲。左四つで前に出ることはできなかったが、相手の動きを良く見て肩透かしを決めた。新幕下場所を4勝3敗で終えたが「勝ち越したのは良かったけど、まだ前にいく相撲じゃない。もっと前に出る相撲を磨いていきたい」と、反省も忘れなかった。

場所前には中川親方(元前頭旭里)の不適切指導の影響で中川部屋が閉鎖となり、吉井も時津風部屋に転籍して初めての場所となった。異例の移籍を経て迎えた場所となったが「特に不安はなかった」と断言する。新しい部屋では関脇正代、前頭豊山らが胸を出してくれることもあり「とにかく相撲のことだけを考えて、兄弟子ともたくさん稽古した。時津風部屋にはたくさんの幕下の兄弟子がいる。幕下に上がってから、立ち合いを磨いてきた。いつもと違った当たりができた」と成長を実感した。

「とにかく自分は相撲を取るためにプロに入った。まだまだ体も子ども。もっとやれば必ず関取に上がれると自分を信じている。親方からまだ筋肉が全然ないと、パワーで負けていると言われている。いっぱい食べて、いっぱい筋トレして頑張りたい」。来年の目標として「幕下上位に定着できるようになりたい」と掲げた。注目を集めるホープは、焦らずに出世を目指す。

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