その可能性の一端をマジョルカで垣間見ることができた。

90分間の内、消える時間帯もあるが、ボールを持った時、スタンドがざわつき、歓声が上がる。そういうシーンを見ると久保が目の肥えたスペインの人々に認められているのが良く分かる。
その反応やピッチでの自分のプレーに、たぶん久保自身が一番、驚いていたのではないだろうか。

俺は、やれている。

その自信は中田や本田も持っていたが、濃度は久保が一番だ。

数年後、過去の日本人とは異なるバックグラウンドを持つ久保は、間違いなくこれまでの日本人選手の常識を覆すプレイヤーになるはずだ。

そのスケールが、いかほどのものか、想像がつかない。
その時、日本の久保ではなく、世界のクボになっても誰も驚きはしないだろう。