東京都の新宿区繁華街新型コロナ対策連絡会のメンバーで、ホストクラブなど16店舗を経営する手塚マキさん(42)は、「ホストクラブがPCR検査を積極的に受けた結果、感染者数が増えている面がある。ホストだけが悪いと差別しないでほしい」と訴える。

 歌舞伎町商店街振興組合常任理事を務める手塚さんは、同区と事業者たちがともに感染防止策を考える場として、同連絡会の発足に尽力。吉住区長の要請に応じて同業者たちに協力を呼びかけたところ、多くの店が6月以降、店内の感染予防策をとるだけでなく、感染者が1人でも出たらほかの従業員にもPCR検査を受けさせるようになったという。店内で感染者が出たことを自ら公表する業者も出てきた。

 しかし、都が新規感染者が多いとして新宿などの「夜の街」への注意を促すようになると、ホスト業界への風当たりが強まったという。同じ歌舞伎町で営業する飲食店から文句を言われることもあるといい、手塚さんは「一人ひとりが衛生意識を高めることが大事なのに、感染者に責任を押しつけていては、名乗り出づらくなり、感染防止が遠のくのではないか」と指摘する。

 ホストの中には貧困や劣悪な家庭環境を抱えてこの業界に身を投じた人もいて、収入が少ないホストは従業員寮で共同生活を送る。手塚さんは「家庭内感染や職場感染が起きているようなもので、ホストも一般人と生活様式はさほど変わらない。特定の場所や業種を取り上げて、分断をあおらないでほしい」と話していた。

7/17(金) 9:49
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