タレントのユッキーナこと木下優樹菜(32)が大変なことになっている。

 今月1日にこれまでの活動自粛から芸能活動を再開すると発表したが、6日になって急転直下、事務所との契約を解除し、芸能界を引退するということが改めて発表されたのだ。

 たった5日で活動再開から引退とは、「何があったのか」と大騒動の芸能マスコミ。そもそもは、木下の姉が働いていたタピオカドリンク店のオーナーに“恫喝メッセージ”を送り、それが公になって批判を浴びた。昨年11月半ばからすべての活動を自粛。その後、お笑いコンビ「FUJIWARA」の藤本敏史(49)と離婚、2人の女児を育てながら復帰に臨んでいた。

 そんな彼女に事務所もかなりの覚悟で復帰を後押ししていた。伝え聞いたところによると、すぐに元通りの仕事が来るとは思えないが、何もしていない彼女に「一定の給料」を支払ってサポートしていくと決め、活動再開に至った。

 ところが、タピオカ店オーナーとの和解がないのに「復帰はいかがなものか」という批判の声が大きくなった。よくよく聞いてみると、実は和解に向けての木下側からの動きができていなかったのに、「相手側が反応してくれない」と説明していたらしい。その上、新しい話題として音楽活動をしている男性の存在が取り沙汰され、事務所の不信感を呼んだ。

 話し合いで木下が感情的になり、事務所もかなり怒ったのだろう。引退発表の書面に「当社として、今後の同人との信頼関係を維持することが著しく困難と判断」と表現している。普通、関係がこじれても「円満退社」が強調され、これだけのことは言わない。つまり、「話ができる状態でさえなかった」わけだ。

 芸能界では、タレントが逆境の時に所属事務所は弁護士のような存在になる。不法行為や犯罪でもなければ、どこまでも盾になり、家族のように味方についてくれ、いい状況に向かうように努力してくれる。特に今回の彼女のように「仕事がなくても給料を払う」というところは少ない。

 だからこそ僕は、彼女はすべてを包み隠さず、打ち明けて相談すべきだったと思う。そうした悩み、苦しみを“身内”に打ち明けてくれた方が事務所スタッフも動きやすく、善後策を講じることもできるのだ。

 信用してよ……という事務所サイドの叫びの声が聞こえてくるようだ。(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

2020年7月11日 9時26分 日刊ゲンダイ
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