2020年07月01日 05:30 五輪
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 白血病からの復帰を目指している競泳女子の池江璃花子(19=ルネサンス)が、東京五輪の開幕1年前となる23日に全世界のアスリートへ向けたメッセージを発信することが30日、関係者の話で明らかになった。1年前式典のメイン会場には開会式の舞台となる新国立競技場(東京都新宿区)が予定され、池江も出席。新型コロナウイルスの感染拡大で東京五輪・パラリンピックが延期となり、練習や試合もままならない世界の選手たちを“日本代表”として勇気付けるという。

 大会組織委員会では新型コロナウイルスの感染防止と簡素化のため、観客を入れた大規模な1年前イベントは行わないとしている。新国立競技場での式典にも観客は入れない方針だが、池江の肉声は世界へネット発信される見通しという。難病を乗り越えようとする池江からのメッセージはアスリートの共感を呼びやすいだけでなく、来年の開催も危ぶまれる中、新国立競技場からの発信で「1年後、ここで会いましょう」と開催のアピールにもなるとみられる。

 18年アジア大会(ジャカルタ)で6冠に輝き、東京五輪でも活躍が期待されていた池江は昨年2月に白血病を公表。抗がん剤治療を受けるなど約10カ月の闘病生活を送り、同年12月に退院すると東京五輪断念と24年パリ五輪でのメダル獲得を目標に掲げた。今年3月にプールでの練習再開を報告し、5月には短髪姿を披露。6月にはルネサンスの西崎勇ヘッドコーチに指導を受ける新体制を発表していた。

 《五輪会場&日程 23日までに確定》組織委員会の武藤敏郎事務総長は、6月末〜今月上旬をメドとしていた五輪会場の来夏の確保が順調に進んでいることを明かした。国際オリンピック委員会(IOC)は23日に会場と日程を確定させると各国際競技団体(IF)へ通知しているが、「そこまでにできれば」と見通しを示した。また、1年延期となった聖火リレーの日程は「(予定通り)121日間になればいいが、(決定を)焦ることはない」との見解を口にした。