そして友利氏の退職から2カ月足らずで、ジムが閉鎖されることになったわけだ。

「退職金をほしいといっても『お金がない』といって断られました。やっぱり資金不足なんですよね。後援者は200人いるし、会長の知名度を活かせばスポンサーだって見つけられると思うけれど、やる気がないんでしょう。テレビの世界のほうがよかったのかな。以前、あまりにジムから人が去っていくので『こんなんだったらジムを続ける意味がないのでは』と言ったことがあります。そしたら奥さん(具志堅夫人)は『そうよね』と言っていた。もともと長く続けるつもりはなかったんじゃないかな」

 ジム閉鎖は関係者にも直前まで知らされていなかった。いまだ移籍先が決まっていない選手もいるという。友利氏は具志堅会長への複雑な感情を吐露する。

「会長にはタレントとしての仕事は今後もあるかもしれませんがね。会長、テレビだと皆にいじられて楽しそうにしていますけれど、本当は口数が少ない人ですよ。会長が落ちぶれていく姿だけは見たくない。まあ、ジムを去ってから、話もしていないけれどね。俺はもう恨んでいない。本当は寂しいな、って思っているよ」