2020年06月16日 16時10分
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元文科事務次官の前川喜平氏(65)が16日、前法相の河井克行衆院議員(57)、妻の河井案里参院議員(46)が、
ともに自民党を離党する意向を示したことについて、安倍首相をけん制した。
案里議員の秘書は、昨年7月の参院選をめぐり、公職選挙法違反(買収)の罪に問われていた。
この日、広島地裁は、懲役1年6月(執行猶予5年)の判決を言い渡しており、懲役を含む禁錮以上の刑が確定した場合には、
連座制の適用で当選が無効になる可能性が出てきた。
二階俊博幹事長は今年1月、先の参院選に自民党から1億5000万円もの巨額選挙資金を振り込んだことを認めている。
前川氏は「河井克行・案里夫妻が自民党を離党しても、自民党の金で買収をした事実があるなら、自民党総裁の責任は免れない。
 この件では『離党でしっぽ切り』という手法は使えない」と、安倍首相の責任を追及した。
参院選では、第1次安倍内閣で国家公安委員長、内閣府特命担当大臣(防災)を務めた溝手顕正氏(77)も立候補。
自民党から2人も公認候補が出る異常事態の中、新人の案里氏が当選し、溝手氏は次点で落選した。
溝手氏は2007年の参院選で自民党が惨敗した際、安倍首相を批判。
以来、両者の関係は悪化していた。
安倍首相側は、総裁外交特別補佐、首相補佐官を歴任した克行氏の妻で元県議の案里氏に白羽の矢を立て“刺客”に抜てき。
物量作戦で見事に仇敵を討ったという経緯がある。