俳優の阿部サダヲ(50)が15日、都内で映画『MOTHER マザー』(7月3日公開)のマスコミ向け完成披露イベントに登壇。厳戒態勢で行われた舞台あいさつに「一生、忘れない」と思いを語った。

 この日は一般の人は入れず、マスコミだけが客席に座ることを許された。入場時には検温や手の消毒も行われ、報道陣用の席も大きく間隔を確保。登壇者も1.2メートルの距離を開けて舞台上に立った。

 マイクを握った阿部は集まった報道陣に対し「皆さんにお会いするのもうれしい。久しぶりに、こんなにカメラの音を聞いた。人と会うってホントにいいなぁ」と少しずつ戻り始めた日常を噛みしめる。
そして、空席が目立つ異様な空間をまじまじと眺めると「こっちから見る景色は一生、忘れないと思います。『こんなことが昔あったんだ』と思い出しましょう」と呼びかけた。

 また、自粛期間の過ごし方についてもトーク。阿部は「ホントにぼーっとしてました」と反省の色を見せる。続けて「おいしいラーメンの作り方を勉強しました」としたが、長澤まさみから「やってないですね?」と
詰問。「すみません…。続かないんですよ…」とぽつりとこぼし「そんなに続く方じゃないと分かった。漫画『鬼滅の刃』も4巻で止まってる。『梨泰院クラス』も2話ぐらいで終わってる…」と飽き性な性格を
自戒した。

 男たちとゆきずりの関係を持ち、その場しのぎで生きてきた秋子を長澤が演じ、内縁の夫でホストの遼を阿部が担当する。阿部は「今まで、こんなヒドい人をやったことがないな、と。この役に関しては
笑えない、ふざけんじゃないって役になりたかった」と役に込めた思いを口にしていた。

 本作は、『新聞記者』(19年)や『宮本から君へ』(19年)などを製作したスターサンズの河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、『日日是好日』(18年)の
大森立嗣監督とタッグを組んだ新たな物語となる。 

オリコン

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