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サッカー元日本代表MF中田英寿氏(43)がナビゲーターとしてレギュラー出演中のJ-WAVE『VOICES FROM NIHONMONO』(土曜後10・0〜)の13日放送回に、カズことJ1横浜FCの元日本代表FW三浦知良(53)が出演。

このたび、東京・港区の六本木ヒルズにあるJ-WAVEけやき坂スタジオで番組収録が行われた。中田氏がカズとメディアで語り合うのは2015年にフジテレビ系『ボクらの時代』で同FW前園真聖氏(46)と3人で鼎談して以来、実に5年ぶり。

「ジョホールバルの歓喜」で知られる1998年フランスW杯アジア予選などで代表としてともに戦った兄貴分に、中田氏は驚きの“現役復帰”への意欲ともいえる現在の心境を吐露した。

「先の見えないスポーツ選手が、どういう考えのもとにトレーニングし、メンタルを保っているのか。すごく疑問に思って、これを聞くならカズさんしかいないと思い、お呼びしました」

日本が世界に誇れる工芸・文化・農業・食などを再発見するプログラム『VOICES FROM NIHONMONO』。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛が段階的に緩和されつつある中、2019年4月の番組開始以来、初めてサッカー選手のゲストとしてカズを招いた理由を、中田氏はこう説明した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響によるチームの活動休止中、自宅マンション近くに借りた部屋や、実兄の三浦泰年氏(54)が運営するフットサル場などで自主トレーニングを行っていたというカズ。苦しい日々を経て迎える7月4日のJ1再開を前に「カズさんがJ1で試合に出て、点を取るシーンを見たい」と中田氏にリクエストされると、10歳上の兄貴分は「頑張りますよ。そのためだけにやっている」と即答。ジーコ(鹿島)が持つ41歳3カ月12日のJ1最年長得点記録の更新を約束した。

そんなサッカーへの熱い思いを抱くカズに影響されたように、中田氏の口からは興味深い発言も飛び出した。

「僕も(現役を)やめて、もう14年経ちますけど、最近たまに(サッカーを)やりたいなと思うことがありますね。自分でもびっくりです」

思わぬ告白に、カズも「やっと? ヒデがサッカーをやりたい気持ちになったのはうれしいね」と反応したほど。ただ、2人の間に実は“現役復帰”につながる驚きの約束があったことも明らかになった。それが、カズにとって13年ぶりのJ1の舞台となった2月23日の神戸との開幕戦(ノエスタ)での1日限定契約でのベンチ入りだ。中田氏は「J1に上がったら最初の試合のベンチに入れてねと言っていた」と自ら告白。「でも、オファーが来なかった。コロナが発生して(計画は)流れてしまいましたけど、一緒に並んでベンチに入りたかったですよね」。実現していれば、これ以上なく日本スポーツ界が盛り上がる夢の瞬間になったはずだ。

収録では、カズがコロナ禍に苦しむサッカー界の現状を吐露する場面もあった。中田氏に「これだけ世の中が低迷し、スポンサーも厳しい状況。無観客開催では入場料収入もない。選手たちへの(給料の)支払いについて、クラブからは何か話はあったんですか」と問われると、「今のところ、それはない」と説明した。一方で「これからずっと、サッカーがリスクを考えすぎて無観客でやる状況を続けていけば、お金の話をしてくることは考えられる」との見通しも口にした。だからこそ「DAZNでの放送など、少しでも付加価値を出していくことが大切。やらなければ本当にゼロ。やる努力を続ければ、スポンサーさんたちも納得してくれる」と、先が見えない状況でもトライしていくことが重要であることを強調した。

「J3のオーナーとも話したけど、小さい規模でやっているクラブの方が、まだましという見方もある。大変は大変だけど、大きなクラブはより人件費もかかる」と現場ならではの実状も明かした。「日本だけの問題じゃない。W杯アジア予選も開催できないし」と世界のサッカー界の状況も危惧するカズに、国際サッカー連盟(FIFA)の諮問機関で競技規則などを決める国際サッカー評議会(IFAB)の諮問委員を務める中田氏が「聞いた話では、FIFAはW杯の本大会の放映権料で3年間分くらいの利益を出すらしいですよね。もしW杯がなければ(FIFAは)つぶれる」と危機感を表す場面もあった。

他にも緊急事態宣言下での生活、プライベートでの意外な交流、今後のプランに話が及ぶなど、ここでしか聞けない内容が盛りだくさん。日本文化の世界への発信などに取り組む中田氏と、現役アスリートとしての生き方にこだわるカズ。異なる道を選びながら互いに共感し、リスペクトし合う2人のトークは必聴だ。

6/12(金) 18:03ビクトリー
https://news.yahoo.co.jp/articles/003a37fdbf39e23a17671a86d758ef610177aaf4