山口県高野連は6日、防府市内で理事会を開き、第102回全国高校野球選手権大会(8月10〜25日・甲子園)が開催される方向になった場合、夏の県大会(7月11〜30日)を無観客で行うことを決めた。無観客での開催を決定するのは全国49大会で初。県でも史上初のこととなるが、関係者は「社会情勢を考えれば、無観客でやらざるを得ない」と明かした。日本高野連は20日の運営委員会で夏の甲子園の開催可否などを話し合う予定だ。

昨夏の山口大会では500円の入場料を徴収。県高野連の収入はなくなるが、関係者は「積み立てを切り崩して、支出も切り詰めてやるしかない」と漏らした。過去には、2010年夏の宮崎大会が口蹄(こうてい)疫の感染拡大防止のため、準々決勝まで一般観客の入場を認めなかった例がある。

春季県大会が中止になったため、シード校は昨秋の県8強校に決まった。夏の甲子園が中止になった場合、県独自の代替大会について関係者は「野球ができる環境になれば考えたい」と前向きな姿勢を示した。

夏の甲子園は、センバツ大会に続いて中止が現実味を帯びてきている。一方で日本高野連は本大会を無観客で開催することを模索しており、沖縄や東西東京、鳥取、島根、徳島大会なども無観客を検討している。


報知
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