新日本プロレスのIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者の内藤哲也(37)が、ちまたで話題の「オンライン飲み会」に初挑戦だ。
東京・足立区の実家で雌伏の時を過ごす制御不能男はその席で、興行の早期再開を願いつつも、親会社「ブシロード」取締役の
木谷高明オーナー(59)が推し進める統一組織設立に異を唱えた。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新日プロは3月から興行を中止している。非常事態宣言の発令によりファミレス招集もままならない
内藤に連絡すると「微力ながら『ステイホーム』のメッセージを発したい」と、オンライン飲み会形式での取材が実現。さっそく盟友のBUSHI(37)が
オーナーを務める「丸武商店」で唐揚げを大量に買い込んでスタンバイしてくれた。

実家に帰省中の2冠王者は「家でできる範囲のトレーニングはしてますが、あとはゴロゴロばっかりしてます。そろそろ(父の)賢一さんの視線も
痛くなってきたね」と近況を報告。やはり大会再開が待ち遠しい様子だ。

一方でマット界では新たな動きも生まれた。15日には新日プロなど7団体が馳浩衆議院議員(58)に「簡易検査キットの早期普及」と
「年間契約している選手の休業補償」を求める要望書を提出。その際に馳氏から統一組織設立を提案され、木谷オーナーが音頭を
取ることを約束した。

だが内藤は「本当に業界の発展のためにつくるなら俺は賛成ですよ。そして、もうとっくの昔にできてるんじゃないですか!? 窮地になったから
つくる組織って、窮地を脱した後はまた問題が出てきそうな気がしますね」と指摘。さらに「思っていることを口に出したことは勇気のいることだし、
素晴らしい行動だけど…」と前置きした上で、この時期の休業補償要請には難色を示した。

「プロレスという競技において『あきらめない』ってすごく大事な言葉。何度やられても歯を食いしばって立ち上がる姿をプロレスラーは
見せてきたんじゃないの? 他の業界も同じように耐えているのに、プロレス界が最初に国に助けを求めるのはかっこ悪いですよ。
こんな時こそ木谷オーナーには、あの言葉(トランキーロ=あっせんなよ)を思い出してほしかったかな」

内藤から見れば他団体との団結の前に、まだまだ団体内で努力できる部分が残っているという。だからこそ「あれもこれもやった。
もう打つ手がないってSOSならともかく、今の新日本はそうじゃないんじゃないかな。俺が出すアイデアを新日本が採用するとは
思えないけど、お客様のために何ができるのかは真剣に考えていきたい」と訴えた。

画面越しにはメロンソーダにしか見えないドリンクを飲み干した内藤は「オンラインだと食い逃げの心配もなくて、東スポさんも安心なんじゃないですか? 
ただし、唐揚げの代金はツケてもらったので、そこだけオーナー(BUSHI)と話し合ってほしい」と意味深な言葉を残して取材を終了。ビデオ通話後の
記者のスマホには、BUSHIからの請求メールが届いた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200427-00000030-tospoweb-fight

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