全日本柔道連盟(全柔連)は12日、中里壮也専務理事が新型コロナウイルスに感染したことが判明したと発表した。5日に発熱の症状があり、8日にPCR検査を受けていたという。

 全柔連では4日から同日までに8人の職員の感染が確認されており、複数人が入院中。ホテルに滞在する職員もいるという。中里専務理事は8人の職員と同じ東京都文京区内の事務局に常駐。厚生労働省は「1カ所で5人以上のつながりのある感染者が出たケース」をクラスター(感染者集団)と定義している。

 全柔連を通じ「今回の連盟における集団感染につきまして、大変ご迷惑をおかけしています。当面は治療に専念し、回復に努めて参りたいと存じます」などとコメントした。

 全柔連によると、事務局の職員38人のうち24人が発熱の症状を訴え、18人がPCR検査を受けた。1人は陰性が確認され、8人が検査結果を待っている。事務局内の消毒は既に済ませたという。

 全柔連は東京五輪の1年延期を受けて、既に発表した代表選手の処遇などについての検討中で、中里専務理事は金野潤強化委員長らと話し合いをしていた可能性がある。また、新型コロナウイルス対策委員会にも入り、全柔連主催大会の延期、中止の判断などを協議していた。

 代表の処遇を決める15日の常務理事会はウェブ会議で行われる予定になっている。

西日本スポーツ

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