新型コロナウイルス感染拡大の影響が欧州でプレーする日本代表イレブンを直撃だ。欧州各国では中断している今季リーグ戦の対応を巡って、再開か打ち切りかの議論が続いている。特に死活問題なのが、所属チームが昇降格に関わる位置にいる選手たち。今季リーグの扱い次第では、オフの去就にも影響が出てくることは避けられない。

 中断しているリーグ戦の今後を巡っては欧州各国の対応が割れている。ベルギーが打ち切りを表明した一方、ドイツは5月上旬の再開を目指すなど方針はまちまち。欧州サッカー連盟(UEFA)は各国リーグに全日程消化の基本方針を伝えているが、欧州全体で感染拡大が悪化の一途をたどっていることから打ち切り論が高まってきているのも事実だ。

 現状のままリーグが打ち切りになった場合、日本代表イレブンの去就にも影響は及ぶ。欧州クラブ所属選手も担当する代理人は「リーグによっても違うが、このまま打ち切りで順位が有効になったら降格圏のチームにいる選手は来季落ちることが決まってしまう。そうなれば身の振り方も考えなくてはいけないだろう」と指摘する。

 深刻なのが森保ジャパンで大黒柱のドイツ1部ブレーメンのFW大迫勇也(29)とスペイン2部デポルティボのMF柴崎岳(27)だ。

 ドイツは早期再開へ練習を開始するクラブも出てきたが、感染者数が再び増加傾向に転じており予断を許さない状況。そんな中で大迫がプレーするブレーメンは17位で自動降格の位置にいる。このまま2部降格となれば、日本代表のエースだけに来季は1部の舞台を求めて移籍を決断する可能性もある。

 さらに厳しいのが柴崎だ。スペインはドイツよりも打ち切り論が根強く、2部で降格圏の19位に低迷する柴崎は3部に落ちることになる。そうなれば、さすがに残留するわけにはいかないだろう。MF久保建英(18)がレンタル移籍中のマジョルカも1部で降格圏の17位だけに来季の去就に影響がありそうだ。

 ただ、各リーグの打ち切り議論では「順位を無効にすべき」という主張も多い。そうなると一転して地獄へ突き落されるケースも。スペイン2部で自動昇格圏の2位につけるサラゴサの元日本代表MF香川真司(31)や昇格プレーオフ圏内の4位ウエスカの同FW岡崎慎司(33)にとっては念願の1部でのプレーがかなわなくなる。

 新型コロナ禍によって日本の有力選手たちの将来が左右されそうだ

4/10(金) 16:42配信
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