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2020-04-05

放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し、勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。3月29日(日)の放送では、作家のエージェント業を営む、株式会社「コルク」代表取締役会長CEO・佐渡島庸平さんが登場しました。

佐渡島:実は日本の漫画って、世界的に終わりだしているんですよ。
高須:ええっ!?

佐渡島:今は「鬼滅の刃」(集英社)が圧倒的に売れていて、大手出版社は過去最高益を出しているんですね。だから出版業界の人は、あまり“終わっている”と思っている人は少ないと思います。たとえば、中国で1番読まれている漫画は、約1億5,000万ダウンロードぐらいあるんですよ。
高須:えー! すごいねぇ。

佐渡島:WEB漫画の配信会社には、2,000人ぐらいの漫画家がいるのですが、全部中国人です。3、4年前に話をしたタイミングだと「日本の漫画家を入れようか」と言われていたのですが、今だと「いらない。翻訳代が勿体ない」なんですよね。
高須:全部、中国人でやれちゃう。

佐渡島:最近、「インベスターZ」(講談社)っていう漫画で中国の企業を応援するっていう企画があったんですね。中国版の漫画のサンプルを、中国人の漫画家4人に描いてもらったんですけど、全部の絵がめちゃくちゃ上手い。
日本の漫画が読めるサイトだと、1,000万ダウンロードぐらいの規模なんですよね。それが、中国だと1億1,000万ダウンロード。韓国のNAVERとカカオという企業が配信している漫画は、全世界でどちらも5,000万ダウンロードぐらいあります。
日本の漫画って、世界の人からすると、いわゆる“オタク”と思われる層の人が読むもの、ってイメージがあって。韓国と中国の漫画には、そういうイメージの壁がないんですよね。いろんな人が読んでいて、作品がNetflixなどの映像作品の原作になったりするんです。
高須:スケールが大きくなっているんですね。

佐渡島:中国や韓国の漫画って、“日本の作品のパクリ”って言われていたじゃないですか。今や、独自の路線に進んでいるんですよ。縦スクロールの漫画で、オールカラー。最初は縦スクロールの漫画って、“漫画をただ縦にしただけじゃん”って思っていたのですが、違いました。表現方法が違う。
高須:“中国が好きな漫画の表現”ってあるのでしょうか。

佐渡島:物語の型自体は同じですね。縦スクロールの漫画って、情報を摂取する時間の速度が違います。小説だと5時間から10時間ぐらいは読む時間がかかりますよね。漫画の単行本だと、30分ぐらい。縦スクロールの漫画だと、もっと速いんですよ。そして、その速さで理解できる物語じゃないといけない。
高須:スッと話が入ってこないとダメなんですね。

佐渡島:そうなんです。縦スクロールの漫画に出てくるキャラクターの数は少なくなっています。
高須:減らしながら、キャラクターたちが目立つよう工夫をする。それが日本よりも優れているということですね?

佐渡島:そうです。韓国は10年間、中国は5年間、技法を磨いていますね。日本の漫画家は、“モノクロの見開き漫画のほうが優れている”って、今も思っていますよね。そして、読者もそう思っている。だけど、それじゃあ世界進出はできないんですよ。
高須:そうかぁ。ストーリーだけじゃない、“プラスアルファ”がいるんですね。

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♦佐渡島庸平
1979年生まれ。中学時代を南アフリカ共和国で過ごす。帰国後、灘高等学校、東京大学文学部を卒業。2002年、講談社に入社。週刊モーニング編集部に所属し、井上雄彦『バガボンド』、三田紀房『ドラゴン桜』、小山宙哉『宇宙兄弟』、安野モヨコ『働きマン』など、数々の大ヒット漫画の編集を務める。TVアニメ、映画実写化も実現。2012年に講談社を退社し独立。作家のエージェント会社、株式会社コルクを設立した。

★1が立った日時:2020/04/06(月) 12:40:13.13
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