今春、地上波の民放テレビ局が一気に「音楽番組」を復活、放送させている。このタイミングで何故、スポットを浴びているのだろうか?

3月だけでも特番として『Premium Music 2020』(日本テレビ系)が放送され、3月21日にはフジテレビ系で『FNS音楽特別番組 春は必ず来る』がオンエア。4月からはTBSのゴールデンタイムでは27年ぶりとなる『CDTV ライブ! ライブ!』がスタートする。

「これまで、ゴールデンタイムでの音楽レギュラー番組は『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)だけ。他局も音楽番組をやることはやっているのですが、いずれも深夜帯での放送でした」(民放テレビ局関係者)

趣味趣向が分散され、1990年代までのような「驚異的な視聴率を音楽番組で取るのは至難の業」(同)という。だが、裏ではやむにやまれぬ事情があったという。

「東京五輪の延期が決まり、今夏の放送枠に大幅な空き枠が生じるからです」と語るのは、さる民放テレビに出入りする中堅放送作家。

「社会情勢を見て、テレビ各局は2月に入ってから急ピッチで延期、あるいは中止に備えた編成会議を始めた。その中で、大幅に放送尺を埋められる音楽番組が手っ取り早いと決断したようです。
7アーティストの出演も基本的にはプロモーションなので、出演料は抑えられることもあり、低予算で制作することも可能。ただ昨今の状況を見て出演を見合わせるアーティストも出てきそうですが……」(同)と苦笑する。

近年は大規模なヒット曲が生まれず苦戦している音楽業界。緊急登板で立ち上がる音楽番組に花を添えられるか。

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2020/04/06 10:30