「電車でせきを避けよ」の見出しに、マスクの高額販売の横行や大病院による診療制限――。

新型コロナウイルス感染拡大のニュースではなく、今から約100年前、後に「スペイン風邪」として知られる
インフルエンザ大流行時の新聞記事だ。

国内で約39万人もの死者が出たとされる「パンデミック」はどう始まり、どう終息したのか。
当時の報道から経緯を追った。

毎日新聞の前身「東京日日新聞」の記事を調べた。

1872年に創刊された東京で最初の日刊紙で、1911年に大阪毎日新聞と合併した後も、
43年に毎日新聞に題号が統一されるまで「東京日日」として発行された。

スペイン風邪が流行した当時は1日8ページで朝刊のみだった。

スペイン風邪は18〜20年に世界的に流行したインフルエンザ。
日本で最初に報じられたのは18年5月、力士の「風邪」としてだった。
https://mainichi.jp/articles/20200327/dde/007/040/034000c


1918年11月7日付けの東京日日新聞7面。インフルエンザが猛威を振るった時期で、「電車でせきを避けよ」と現代でも通じそうな記事が掲載されている
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2020/03/27/20200327dde007040045000p/6.jpg