食事提供に携わる乗員が最終的に700件余りの感染と関連

人が密集する場所でウイルスにさらされるリスク浮き彫り


新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、食事提供に携わっていた乗員が
船内の感染ペースを速め、最終的に700件余りの感染につながった。こんな調査報告が米疾病対策センター(CDC)の週報に17日掲載された。

罹患(りかん)率や致死率に関する同週報によると、最初に確認されたのは乗客同士の感染だったが、ウイルスは乗員にも広がった。

食事に携わっていた乗員1人の感染が初めて確認されたのが2月2日。こうした食事担当乗員は初期に確認された乗員感染者の約75%を占めた。
同週報によれば、これら乗員は他の乗員の食事を用意していた。

今回の報告は船内やスポーツジム、コンサート会場など人が密集する場所でウイルスにさらされるリスクを浮き彫りにしている。

研究者は「多くの人が閉鎖空間や密集状況にある場所、もしくはそうした集団でCOVID19の発生が判明した場合、
すぐに迅速な疫学調査を実施する必要性が今回の調査ではっきりした」としている。

報告は、食事担当の乗員が感染源となった症例数には言及していない。
乗客らは客室での2週間の隔離を求められたが、乗員は通常の業務を継続し、乗客への食事提供などを行っていた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-18/Q7D1A6T0AFBD01