日本高野連は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大阪市で第92回選抜高校野球大会の臨時運営委員会を開き、兵庫県西宮市の甲子園球場で19日から無観客で開催する方針だった選抜大会の中止を決めた。

 創成館(長崎)の部員たちは、長崎県諫早市の同校グラウンドで午後4時ごろに練習を開始。同6時ごろ、稙田龍生監督は練習中の部員を呼び集めると「残念やけど、中止や。見えない敵に負けたということ。あとは次に向かっていくしかない」と伝えた。

 この間、黙って聞いていた部員たちからは、鼻をすする音が漏れた。ミーティングを終えてベンチに戻ると、泣き崩れるメンバーもいた。ベンチには「甲子園まであと8日」と書かれた紙が貼られていた。

 稙田監督は報道陣の取材に対し、「今は何も考えられない。甲子園があると信じてやってきた練習は無駄ではない。夏に必ずやってくれると思う」と話した。

 上原祐士主将(2年)は「悔しいです。行きたかった」と声を振り絞った。目を赤くして「あとは夏しかないので、すべてを懸けたい」と語った。(坪井映里香)

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選手を集めて大会中止を伝える稙田龍生監督(右から2人目)(撮影・柿森英典)

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3/11(水) 20:21配信