3月19日に開幕する春の選抜高校野球大会が中止危機に見舞われている。

4日夕方、大阪市内で主催者が開いた会見では無観客試合こそ決まったが、最終的な決定は11日に持ち越しとなった。

高校野球関係者は「基本的にそのまま試合をやれば、今の状況からいって関係者はもちろん、ファンからのクレームが殺到するのは目に見えている。
結局、古い体質が抜けておらず開催ありきで考えているから、世間とのズレが生じてしまう。それでも誰も何も指摘できない組織なんです」と斬っており、
最終的には「世間から突き上げを受けないと、そのまま無観客試合で開催が実現しそうな勢い」と語る。

日本政府はスポーツや文化事業に関する1〜2週間の自粛を要請しており、高校野球もこれに該当するのは間違いない。だが、即決即断できない事情もありそうだ。

「高校野球関連の大会記念グッズはほぼ、独占的に地元の中小企業であるX社が手掛けている。時期を考えればすでに商品は完成しており、
仮に大会中止となれば売ることすらできなくなり、それこそ数千万円の赤字と大量の在庫を抱える。下手したら倒産ですよ。でも、無観客試合ならインターネット販売などで対応し、少しでも補填できる。そうした部分をどうするか。
飲食関係も大手企業はないし、無観客試合が決まっただけでも大きな影響が出るのは間違いない。新型コロナ問題を前に、そうした利権がらみで身動きできなくなっているんです」(前出の関係者)

地域経済も担っているだけに最終的にどんな答えを出すのか、誰もが固唾をのんで見守っている。

https://www.cyzo.com/2020/03/post_233308_entry.html
2020/03/05 10:30