◇練習試合 阪神1―7広島(2020年2月15日 宜野座)

無安打を悔しがるその姿が、逆に期待感を高めさせた。まだキャンプ中の練習試合。
それも自身にとっては初の対外試合だ。
結果は度外視していいはずの2打席だったが、自分の打撃に阪神・ボーアは本気で腹を立てていた。

「正直、結果にはイライラする。この時期とはいえ、どちらも走者がいた状況だから、
それを還せなかったのは自分自身に腹が立つし、いいスイングでいい打球は打てたけど、それでも還せなかったのは悔しいよ」

メジャー通算92発。これほどの実績のある助っ人なら、初実戦の結果など「まだ練習だから」の一言で済ませてもおかしくない。
いや、むしろその方が多数派だ。だが、ボーアは違う。勝負への執着心と、主砲として日本に呼ばれたという自覚が、言葉の節々ににじみ出た。

打席内容は決して悪くない。1死一、二塁の第1打席はアドゥワの直球を一塁線へ打ち返したが、堂林にうまくさばかれた。
0―1の3回1死満塁では2ボールからの3球目をジャストミート。
ただ、不運にもライナーが遊撃手の正面を突き、打球が痛烈過ぎたため二走・近本も帰塁できずに併殺となった。

「勝負の世界でやっているから、いい打球が打てても走者が還らなかったら一緒。試合勘という意味では一塁も守れたし、試合に出られて良かった」

実戦形式で初の無安打でも、もちろん矢野監督の評価は下がらない。「いいポイントで捉えていると思うし、タイミングもいい感じで取れているのでね。
順調に問題なく来ている」。主砲らしい仕事は本番でどんどんしてくれればいい。(山添 晴治)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200216-00000081-spnannex-base
2/16(日) 5:30配信

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