昨年アメリカで公開された最低映画を選出する、第40回ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)のノミネート作品が、アカデミー賞授賞式直前の現地時間7日に発表され、ミュージカル映画『キャッツ』が最多9ノミネートを果たした。

 バラエティーに富んだレビューがSNS上で話題を呼び、ラジーも会員にチェックを呼びかけていた『キャッツ』は、最低映画賞を含む最多9ノミネート。かつてラジー賞の常連だったシルヴェスター・スタローン主演の『ランボー』シリーズ第5弾と、現在ラジー賞常連のタイラー・ペリーの手がけた『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題) / A Madea Family Funeral』が8ノミネートで後を追う。

 俳優部門では、レベル・ウィルソンが最低主演女優賞と助演女優賞の2部門にノミネート。名優ジュディ・デンチも『キャッツ』で助演女優賞にノミネートされる事態になっている。一方、昨年『ジョン・ウィック:パラベラム』『トイ・ストーリー4』と大活躍だったキアヌ・リーヴスは、名誉挽回賞にノミネートされた。

 ラジー賞は、米国内外における1,071名のゴールデンラズベリー財団メンバーのオンライン投票によって選ばれる最低映画賞。例年、アカデミー賞ノミネート発表の前日に候補作を発表してきたが、オスカーの日程が前倒しされ「業界全体にストレスを与え、みんなの休日を破壊している」ことから独自のスケジュールを設定した。結果発表の日付はまだ発表されていない。本家(?)のアカデミー賞授賞式は日本時間10日に米ロサンゼルスで行われる。(編集部・入倉功一)

■最低映画賞
『キャッツ』
『ザ・ファナティック(原題) / The Fanatic』
『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題) / A Madea Family Funeral』
『ランボー:ラスト・ブラッド(原題) / Rambo: Last Blood』

■最低主演男優賞
ジェームズ・フランコ  『ゼロヴィル(原題) / Zeroville』
デヴィッド・ハーバー 『ヘルボーイ』(2019)
マシュー・マコノヒー 『セレニティー:平穏の海』
シルヴェスター・スタローン 『ランボー:ラスト・ブラッド(原題)』
ジョン・トラヴォルタ 『ザ・ファナティック(原題)』&『ワイルド・レース』

■最低主演女優賞
ヒラリー・ダフ 『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
アン・ハサウェイ 『セレニティー:平穏の海』
フランチェスカ・ヘイワード 『キャッツ』
タイラー・ペリー 『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題)』(マデア役)
レベル・ウィルソン 『ザ・ハッスル(原題) / The Hustle』

■最低助演女優賞
ジェシカ・チャステイン 『X-MEN:ダーク・フェニックス』
キャシー・デイヴィス 『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題)』
ジュディ・デンチ 『キャッツ』
ファネッサ・ピニーダ 『ランボー:ラスト・ブラッド(原題)』
レベル・ウィルソン 『キャッツ』

■最低助演男優賞
ジェームズ・コーデン 『キャッツ』
タイラー・ペリー 『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題)』(ジョー役)
タイラー・ペリー 『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題)』(ヒースローおじさん役)
セス・ローゲン 『ゼロヴィル(原題) / Zeroville』
『ミスター・ガラス』 ブルース・ウィリス

■最低スクリーンコンボ賞
半人半猫の毛玉たちのコンビ全て 『キャッツ』
ジェイソン・デルーロとCGIで去勢された彼のふくらみ 『キャッツ』
タイラー・ペリーとタイラー・ペリー(それかタイラー・ペリー) 『ア・マデア・ファミリー・フューネラル(原題)』
シルヴェスター・スタローンと彼のインポテンツな憤怒 『ランボー:ラスト・ブラッド(原題)』
ジョン・トラヴォルタと彼が受けた脚本全て

>>2以降に続きます

2020年2月8日 17時19分
https://www.cinematoday.jp/news/N0114004
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