1/23(木) 11:30 AERA dot.
ラッパー・Zeebra「タピオカと野沢菜の広がり方の違いに、時代の流れを感じるなぁ」〈AERA〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200122-00000029-sasahi-life


 ヒップホップ・アクティビストのZeebraさんが「AERA」で連載する「多彩な野菜」をお届けします。1997年のソロデビューからトップとしてシーンを牽引し続け、ジャンルや世代を超えて多くの支持を得ているZeebraさん。旬の野菜を切り口に、友人や家族との交流、音楽作りなど様々なエピソードを語ります。

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 野沢菜と言えば漬物ですよね。子どもの頃は「スキーのお土産」というイメージでした。スキーは、小学生のころから親と一緒に行ったり、子ども向けの合宿みたいなのに行ったり。幼なじみで、今も付き合ってる某レーベルの社長が僕より2歳下で。僕が小6のときに一緒に合宿に行って、そいつに見張りをさせてちょっとした悪さをしていました。親元を離れて、いきがってたんです。

 今では東京でも普通に見ますよね。おかずに良しつまみに良し、弁当やチャーハンにも入っている。信州方面にスキーや観光に行って現地で食べたり、お土産でもらったりした人がその良さに気付いて、全国で根付いたんでしょう。

 今みたいにネットで一気にクチコミが広がる時代じゃないからよかったのかもしれません。カルロス・サンタナがYouTubeで「あいつはマジだ。本物だぜ」「No Tapioca」って言っていたんです。タピオカみたいな上っ面じゃない、ということですね。野沢菜みたいにじっくり愛されて定着する流れって、もう出てこないのかなぁ。

※AERA 2020年1月27日号