0001臼羅昆布 ★
2020/01/07(火) 17:08:32.00ID:8oCrH4wY9https://www.nishinippon.co.jp/item/n/573742/
佐賀市の北山湖でワカサギ釣りが冬場の観光として注目を浴びている。手こぎのボートに乗り、
家族連れなどの初心者でも手軽に楽しめる。大漁を夢見て挑戦した。
訪ねたのは湖畔にある貸しボート店「ボートハウスシノハラ」店主の篠原清彦さん(68)。
同市三瀬村の飲食店や観光事業者でつくる「みつせ高原キャンペーン実行委員会」の委員長でもある。
取材として同行をお願いすると「記者さんの晩酌のお供でも釣りに行こうかね」。
余裕の表情で引き受けてくださった。
釣行日はあいにくの雨。
水が濁る悪条件だが、それが太公望の心に火をつけた。
水深7〜8メートルのポイントに到着し、7本の針がある仕掛けに餌であるハエの幼虫を付け、いざ投入。湖底に届いたら何度かさおをしゃくって魚を誘う。
開始から約10分。「ピクッ、ピクッ」とさお先が震えた。魚が餌をくわえた合図だ。
すかさず糸を巻き始めるが、やけに重い。
「大物だ。複数匹かかっているかも」。期待に胸を膨らませて釣り上げると小さなフナだった。外道だ。
ちなみにこの外道とは釣りの言葉で目的外の魚を意味する。
さて、気を取り直して再び仕掛けを投入。だが30分たっても当たりすらない。
「まずい。このまま釣れなければ記事にならない」。寒さと不安で心が折れそうになったころ、篠原さんがポイントの移動を提案した。
焦る私とは対照的に、篠原さんは相変わらず余裕の表情だ。
水深4〜5メートルの浅場に移り再スタート。
その1投目。さお先が震え、仕掛けを回収すると待望のワカサギが釣れた。
その後は毎回のように魚の反応があり、移動後の約30分で13センチを筆頭に計11匹を手にした。
かつて北山湖では特定外来生物のブラックバスが繁殖。
在来種のハヤがブラックバスに食べられる危険を分散させるため、20年以上前からワカサギの卵が放流されてきた。
近年はブラックバスが減少する一方、ワカサギは徐々に増加。
2015年ごろからワカサギ釣りが冬の観光の目玉になった。
休日には県内外から120人ほどの釣り客がやってくる。
福岡県久留米市から夫婦で訪れた自営業の丸山泰正さん(50)は「豊かな自然に囲まれてボートに乗り、道具を借りて手軽に釣れる」と魅力を語る。
釣りの帰りに、そば店や農産物直売所に立ち寄る人もいるという。
ワカサギ釣りは3月初旬まで楽しめる。
篠原さんは「客の半数は初心者で子どもやカップルもいる。100匹以上釣れることも珍しくないし、食べてもおいしいのが魅力。ただ防寒対策はしっかりして」と釣行を呼び掛けていた。