至学館大は20日、パワハラ問題などで昨年6月に解任した元レスリング部監督の栄和人氏(59)を監督に復帰させる方針を決定したと発表した。同氏との契約内容や期間等の詳細については、今後、協議の上で決定する。

 大学側が報道各社に配布した文書によると、再任は「総合的な判断」。主な理由としては「選手たちとの信頼関係の再構築と選手たちの希望」「本人の反省と研修、及び心身、情熱の回復」「大学内サポート体制の充実」の3つを挙げ、
「以上に加え、東京オリンピックが近づく今日、至学館レスリング部で練習する選手たちに十分なサポート、及び練習環境を用意するためには実績ある栄氏を監督として再任する必要があり、またその条件が整ったと考えております」
としている。

 また、栄氏も大学を通じてコメントを発表し、「一度は、すべてを失ったという思いで絶望していました。自らの愚かさが招いたこととはいえ、私にとって有望な選手を指導することが、そして至学館大の道場に通うことがどれほどの
生きがいであったか、強く思い知らされました。只々後悔と反省の日々が続き、もはや人生は終わったと感じました」と解任された当時の苦しい胸中を吐露した。

 その上で「しかし、そのような状況でも一部の選手たちが強く要望し、私を頼ってくれたことから、去年の12月より外部コーチとして少しずつ練習をみることが許されるようになり、そのことから心身共に元気を取り戻してくることが
できました」とし、「再び監督になれるとは思っていませんでした」「ゼロからの出発だと思い頑張ります」と意欲をつづった。

スポニチ
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